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10年間に1258店が廃業…大韓民国 町の本屋さんの悲しい自画像

登録:2014-03-13 08:44 修正:2014-03-13 22:09

町の本屋さん、10年間で1258店が廃業し、人口16万の儀旺市(ウィワンシ)に書店はたった1ヶ所だけ

 人口16万人の京畿道(キョンギド)儀旺市(ウィワンシ)に書店はただの一ヶ所だけだ。 ソウル汝矣島(ヨイド)の面積の59倍にもなる仁川市(インチョンシ)甕津郡(オンジングン)には一ケ所もない。 2013年末基準で儀旺市のように市・郡・区単位に書店が僅か一ケ所しかない地域が36ヶ所、甕津郡のように全くない地域が4ヶ所だ。 去る10年間に書店1258店が廃業した。

 韓国書店組合連合会は12日、全国の書店運営実態を発表して‘全国書店、絶滅 秒読み?’というタイトルを付けた。 <2014韓国書店便覧>を分析してみると、2011年に2577店あった国内書店は、2013年には2331店で9.6%が減った。 消えた書店の96.7%が専用面積165平方m未満の小型書店だ。 町内書店が消えるということは‘誰もが知っている’事実であっても、その数値は‘凄惨’と言えるほどだ。

 何とか持ちこたえている書店も本の販売だけでは生き残りが難しい状況だ。 文具類とかを販売していない‘純粋書店’は2013年現在1625店で2年前より7.2%減少した。 学校の前からも書店が消えた。 書店当たりの学校数は8.7校に達する。 1書店当たりの人口は2万1939人だ。

 12日に訪ねたソウル金湖洞(クムホドン)の桃源(トウォン)書店の入口には、スマートフォンの広告がとても大きく掲示されている。 160㎡余のこの小型書店は、昨年膨大な赤字に苦しんで店を閉めようとしたが、ひとまず片側に携帯電話売り場を運営し始めた。 桃源書店のイ・チャンヨン(62)代表は、15年間にわたり韓国書店組合連帯会議会長職を引き受けた人だ。

 1980年に書店を構えた時は収益が悪くなかった。 「賃貸料は今の4分の1なのに、売上は今の2~3倍以上あったからね」 同じ町内で書店を続けて34年目だ。 まだイ代表は「うちの書店にきて漁った大人たち、本を立ち読みしていた子供たちの顔が思い出される」と話した。 今は賃貸料は急騰し、お客さんはオンラインで安く気楽に本を買う。 脱出口がない。 「このまま書店が皆なくなってもかまわないと考えるのか、私たちの社会に本当に訊ねたい」と彼は話した。

 "外国為替危機の時に売上が半分に落ちました。 図書貸与店が生まれて再び30%、オンライン書店が登場して、割引にマイレージ、当日配送まで加わりながら完全にお客さんが途絶えました。」オンライン書店を相手に訴訟までしてみたという彼は、最近‘価格割引10%+マイレージなどの経済的恩恵5%’で暫定合意した図書定価制に対しても鬱憤をこらえられなかった。 「町内書店は25%程度のマージンで生計を立てています。 賃貸料のような固定費を考えれば、それ以上はできません。 そこに2~3%のクレジットカード手数料も取られます。 15%割引を‘図書定価制’と呼んで、町の本屋が適当に生き残るよう願うというのは話になりません。」

 パク・テチュン韓国書店組合連合会長は「地域文化の毛細血管であり、路地の図書館である書店が絶滅に瀕しているだけに図書定価制の改正が至急必要だ」と強調した。 ペク・ウォングン韓国出版研究所責任研究員は「特に町内書店の存立と拡散のための‘地域書店商品券’制度や書店人支援プログラムを新設しなければならない」として「本と書店がない‘文化隆盛’はとんでもない詭弁に過ぎない」と話した。 2012年基準で全国の2人以上世帯の月平均書籍購入費は、ピザ一枚の価格にも至らない1万9026ウォンで、5年連続減少傾向だ。

イム・ジソン記者 sun21@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/627961.html 韓国語原文入力:2014/03/12 22:19
訳J.S(1680字)