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ナロ号発射…分離された衛星 目標軌道 進入

登録:2013-01-30 19:07 修正:2013-01-30 21:28

 韓国初の宇宙発射体ナロ号(KSLV-1)が10年に及ぶ大長征の末に宇宙軌道進入に成功した。

 これで韓国は2002年8月に小型衛星発射体事業に着手してから10年、宇宙センター起工式から9年で宇宙強国の象徴である'スペース クラブ'に世界で11番目に加入することになった。

 教育科学技術部と韓国航空宇宙研究院は30日午後5時、ナロ号発射成功を公式発表する予定だ。

 ナロ号はこの日午後3時45分頃、自動カウントダウンに突入した後、離陸54秒後に音速(マッハ1)を突破し、215秒後にフェアリング分離、232秒後に1段分離し39秒後2段点火に成功した。

 巡航を継続したナロ号は地球を離れ宇宙にあがり453秒後に目標軌道に進入した後、離陸540秒後には衛星分離に成功した。

 衛星分離まで終えたナロ科学衛星は高度300km地点で秒速8kmで楕円形を描いて地球周辺を回り正常に任務を遂行している。

 これで韓国は米国、ロシア、フランス、中国、日本、北韓などに続き世界で11番目にスペース クラブに登板することになった。 スペース クラブは国際社会で公式に認められた実体的な機構や団体ではない。 自主技術で開発した人工衛星を自国領土の発射場で自力で打ち上げた国家を称する言葉だ。

 ナロ号は我が国の技術で製作した衛星を搭載し、地球軌道にのせる任務を遂行する目的で開発した韓国型宇宙発射体だ。 この日の発射は自国の人工衛星、宇宙センター、宇宙発射体を備えたスペースクラブ3大要件のための最後の段階ということができる。

 特に今回の成功はこれに先んじた2009年の初発射以後10回も延期に延期を繰り返した末に事実上最後の挑戦で成功したものなので劇的な効果も最高潮に達した。

 ナロ号が大地を揺さぶる轟音と共にナロ宇宙センターを離陸、軌道圏に進入するとナロ宇宙センターと航宇研、大田(テジョン)KAIST人工衛星研究センターなどでは歓呼の声と拍手がはじけ、長い苦労の末に有終の美をおさめた研究陣も安堵の息を吐き出した。

 科学技術衛星を搭載したナロ号は2009年8月25日、2010年6月10日の2回にわたり発射されたが軌道進入に失敗し苦杯をなめた。

 また、1・2次発射に続き昨年10月と11月それぞれアダプタブロック室と上段推力方制御器の異常で相次いで発射が延期になる試練を体験したために、感動は倍加された。

 科学衛星と地上局である大田(テジョン)KAIST人工衛星研究センターとの初めての交信は発射から約12時間後、31日午前3時27分頃に予定されている。

 成功の鍵は交信成功可否。もし初めての交信が失敗すれば103分ごとに一回ずつ地球を回る衛星と更に2回の交信が可能で、この時に交信が成功すればナロ号発射成功が国内外的に公式宣言される。

 初めての交信では衛星の高度と電圧、温度などを確認し、衛星が予定されたとおりに作動しているかを点検する。 だが、発射後に衛星の経路追跡に失敗した場合には軌道が安定化される時点である2日か3日が過ぎた後にNORAD(北米対空防衛司令部)を通じて再追跡が可能だ。

 交信に失敗すれば衛星体から出るbeacon(応急信号発生器)信号を感知し、地上局で衛星体に命令を伝送する。

 衛星体に異常がある場合には衛星体のメモリーに保存された衛星体状態データを地上局に伝送を受け問題点を分析してハードウェアをリセットしたりソフトウェア的に問題解決を試みた後に解決されなければ余分の装置に切り替えて任務を遂行する。

 クォン・セジン カイスト航空宇宙学科教授は「我が国が国内で発射体を利用して衛星進入に成功したとのことを全世界に公表し知らせる意味あること」としながら「今後我が国の宇宙開発事業が本格的に推進されるものと見られる」と話した。

 コン・チャンドク朝鮮大航空宇宙工学科教授は「今後、純粋韓国型発射体開発事業に加速度がつくだろう」としつつ「2025年までに計画された月探査ロケットと実用衛星開発にも力になるものと見られる」と話した。 【ナロ宇宙センター=ニューシス】

https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/571961.html 韓国語原文入力:2013/01/30 17:08
訳J.S(1814字)

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