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[この人]「東海・日本海併記は日本に手を差し伸べること」

原文入力:2012/05/27 19:54(1445字)

朝鮮海提唱する独島本部議長の金奉雨(キム・ボンウ)氏
東海は固有名称ではなく一般名称
日本も過去「朝鮮海」使用・表記
「日本海」名称は独島問題に影響


←市民団体「独島本部」の金奉雨(キム・ボンウ)議長(62)

「わが国の東側の海の国際標準表記を「日本海」(Sea of Japan)にしなければならないと固執する日本には、「朝鮮海」(Sea of Corea,Sea of Korea)で対立しなければならない。それでこそ勝つことができる。」

市民団体「独島本部」の金奉雨(キム・ボンウ)議長(62・写真)は「東海」を前面に出していては勝算がないと言った。

「東海にするとか、東海・日本海を併記しようとか、我が国の政府や国民の一部が主張しているが、これは無謀なふるまいだ。いや、はじめから負けが決まっているゲームだ。東海は周辺に海がある世界中の国々が自国の東側の海を呼ぶ際に用いる一般名称だ。中国も浙江省沖合に東海を用い、ベトナムも自国の東側の海を東海と呼び、アメリカもフィリピンも自国の東側の海を東海と呼ぶのではないか。それなのに、我々の東側の海の固有名称を国際標準化しようとすることに、 説得力があるだろうか? 東海が我々の伝統名称であることは明らかだが、既に時代が変わり、道理が変わった。我々が東側の海を東海と呼んでも差し支えな かった時代は過ぎ去った。世界が変わったのなら、考えも変えねばならない。」

東海と日本海を併記しようとするのは、事実上、日本に手を差し伸べることだと彼は言った。「東海(East Sea)と日本海を併記すると、西洋人など世界中の人々は、一般名称である東海より日本海、特にジャパン、すなわち日本だけを覚える可能性が高い。」

朝鮮海に勝算のある理由は、何より「日本自身が長期間、我々の東海を「朝鮮海」と呼んでいたし、彼らの多くの地図にその様に表記したからだ」。だからこそ、「日本人たちも、それほどまでに呼ばれていた従来の名称の朝鮮海を復活させようという話に反対する名分はない」と述べ、それでも日本海が先に固まった名称だからと固執するのは、自家撞着になるという話だ。

最近、金議長が序文を書いて発行した本「朝鮮海」は、日本が1894年の日清戦争、1904~05年の日露戦争当時まで、東海を「朝鮮海」と呼んでいたし、彼らの大多数の地図にもそう表記していた事実を指摘した。これを立証する地図も本には多く載せられている。日本海という名称は、元々、日本が我々の東海ではなく、日本列島の東の太平洋近海を指した名称だった。「近代の日本人たちは、日本の東側の海を「大日本海」と呼び、そのように表記もした。日本で朝鮮海と日本海が入れ替えられたのは、日本の朝鮮・大陸侵略と時を同じくする。」と金議長は述べた。東海を日本海に変えたことは、日本の犯罪的帝国主義強奪行為を立証するカギの様なものであることにできると言うのだ。

日本海という名称は、その中にある独島を世界の人々に「日本の領土竹島」として刻印させる効果が強い。「日本は当然、そのような効果まで狙い、日本海を固執している」というのが金議長の考えだ。

文:ハン・スンドン記者 sdhan@hani.co.kr
写真:リュウ・ウジョン記者 wjryu@hani.co.kr
原文:https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/534814.html 訳 M.S