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[社説] 李明博大統領、‘内谷洞の土地’疑惑の胴元だったのか

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/506250.html

原文入力:2011/11/20 19:10(1133字)


李明博大統領の‘内谷洞(ネゴクトン)私邸の敷地’を巡る疑惑の実体が輪郭を現している。 私邸論議の責任を負って退任したキム・インジョン前大統領府警護処長が、言論機関のインタビューを通じて内谷洞の場所の決定過程と購入資金の出所などについて明かしたためだ。
キム前処長の証言内容は、李大統領が内谷洞の土地の購入に深くは関与しなかったという大統領府と与党のこれまでの調べとは、差が大きい。 キム前処長は、李大統領が警護処によって候補地にあげられた12ヶ所の中で内谷洞を 薦められた後に直接現場を見て回って私邸の敷地として承認したと明らかにした。 さらに購入資金として李大統領自身の‘個人の金’を用いた上、息子のシヒョン氏名義で購入しようという警護処の意見も受け入れてシヒョン氏を購入者にしたと話した。

キム前処長の説明のとおりならば、李大統領が内谷洞の土地の買い入れの全過程を主導した直接当事者となる。 ひとことで言って内谷洞の土地疑惑の‘胴元’になるわけだ。 キム前処長が“(李大統領が)生涯住まれる私邸であり、個人の金を使ったのだ”と明らかにしたことはシヒョン氏の名前で内谷洞の敷地を購入した行為が不動産実名制法に違反した名義借用であることを事実上確認させる。


それでも大統領府は明確な説明どころか、のらりくらりといい逃れて国民の関心がおさまるのを待ってばかりいる。 キム前処長の証言を巡っても大統領府の関係者は“新しい内容でない”としてただごまかすだけだ。 李大統領が先月17日に首席秘書官会議を通じて“本意と違って多くの人々に心配を及ぼして非常に残念だと考える”と話したところで、少しも態度は変わらなかった。


大統領府は内谷洞の土地疑惑の深刻性を全く認識できずにいる。 李大統領はもう疑惑の胴元に浮び上がり、これまでの調べが事実と違ったことに対する国民への裏切り感は一層大きくなった。 民主党は検察の徹底した捜査を促して国政調査推進などを明らかにしたし、イ・ジョンヒ民主労働党代表は任期後の刑事訴追対象として李大統領に対する告発状を作成したと意気込んでいる。 大統領府はもう隠すことも、隠れる所もない。 李大統領が直接、購入の過程を詳細に明らかにして、謝るべきは謝って責任をとることだけが唯一の解決法だ。 最後になるかも知れないこの機会まで逸すると、李大統領の道徳性はそれこそ奈落の底に落ちるに違いない。


原文: 訳T.W