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[社説] 有罪判決のローンスターに経営権のプレミアムまで上乗せするとは

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/506104.html

原文入力:2011/11/18 19:12(1215字)


金融委員会が昨日、米国系私募ファンド ローンスターに対して外換銀行の超過持分である41.02%を6ヶ月以内に売却するよう命令した。 売却方式に条件を付けないことにより外換銀行は、ローンスターとハナ金融持株(ホールディング)の既存契約のとおり、ハナ持株に移る可能性が大きくなった。 だが、これは外換カード株価操作事件で有罪判決を受けたローンスターが、外換銀行を売る過程で結果的に経営権のプレミアムまで与える措置であり非常に不当だ。

まず金融委が外換銀行の労組などが主張する懲罰的売却命令を下さなかったことが理解できない。 金融委は銀行法上、売却方式に対する特別な規定がなく、懲罰的売却命令が不適切だと明らかにした。 だが、強制売却命令には処分方式を指定したり制限する権限も含まれるという解釈があり、そのような判例もある。 それにもかかわらず条件なしの売却命令を下すことによって、ローンスターは2003年に外換銀行を引き継いだ後わずか8年で、5兆ウォンに達する莫大な差益をあげて韓国市場から引き揚げる踏み台を得た。


さらに大きな問題は金融委がローンスターに対する非金融主力者(産業資本)の審査の手続きをせずに売却決定を下したということだ。 これは性急な措置であるだけでなく、職務を疎かにしたという指摘を受けて当然だ。 金融委は今年3月に、ローンスターについて金融主力者とみられるという判断を下したが、2ヶ月後の5月にはローンスターが日本にゴルフ場を所有しているという事実が明らかになった。ゴルフ場法人の資産だけでも金融資本でない資産が2兆ウォンを超過してローンスターは非金融主力者に該当するという指摘が提起された。 産業資本と判定されればローンスターが外換銀行の大株主として行使した法的行為が全て無効になりえる。 また、銀行法上の4%超過持分の議決権は直ちに制限されるのでローンスターの交渉力は大きく落ちるほかない。


それでも金融委の条件なしの売却命令でローンスターは莫大な差益をあげて韓国から引き揚げることになった。 昨年末、ローンスターとハナ金融持株は引継ぎ代金4兆4000億ウォンの外換銀行引き継ぎ契約を結んだ。 最近の株価を考慮すればローンスターは経営権プレミアムで1兆7000億ウォンの追加金を手にすることになる。 有罪判決を受けたローンスターが経営権のプレミアムまで受けるということはとうてい受け入れ難いことだ。 ローンスター関連の大法院判決と憲法裁判所決定が残っているだけに、どんな方法であってもローンスターが法を犯した応分の代価は払わせなければならない。


原文: 訳T.W