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日本右翼、さらに極端に駆け上がれば…

ハン・スンドンの東西横断
原文入力:2011/08/26 20:42(1443字)

人種主義に対しては反人種主義的人種主義で敵対せねばならないと誰かが話したというが、日本の右翼を見るとその言葉を思い出す。彼らの悪い癖をまともに直そうとするならば、一度、彼らを植民地支配して、かつて自分たちが植民地支配した時、苦しんだ人々の境遇がどのぐらい悽惨だったのかを彼らも直接体験するようになるしかないのかも知れない。苦しめば苦しむほど痛みを理解できるという話は真理に近い。

稲田朋美という日本の女性国会議員が、自分を含む3人の自民党議員を空港で返した韓国に対して、日本も同じ報復措置と取ろうと扇動した。18日、日本右翼「産経新聞」の固定コラム「正論」で稲田は、「竹島は歴史的にも国際法上も我が国の固有領土だ。韓国が領有したことは歴史上ただ一度もない」としてこのように書いた。韓国のように日本も、日本の固有領土である北方領土(日本が自国領土だと主張する千島列島4島)と「竹島」(独島)を訪問した韓国の国会議員3人と閣僚5人に対して「我が国の固有領土に我が国の許可なしに侵入した」不法入国罪で日本への入国を拒否する対抗手段をとることができる! 苦しんだだけ理解できるようになったのかも知れないが、1つだけ理解して、2つは理解していない。自分たちの直系先輩たちが数十年間、幾多の隣国のアジアの人々の膏血を絞って苦しめ殺し、今日の自分が、まさにその土台の上に立っているということ、「独島問題」というのもそこから派生したという事実自体に対する認識が全然ない。稲田は日帝の南京大虐殺も虚構と主張する。自分はされたことがなかったから。日本の敗戦で「光復」がなされた時、私たちには反人種主義的人種主義で人種主義を清算する機会があった。しかし、現実はその反対に行った。清算されたのは親日・植民地主義ではなく反日・反植民地主義だった。

いっそ、日本が独島や「北方領土」を訪問した韓国の人々の日本への入国を、本当に全て拒否してくれた方がいいだろう。そうして両国が報復措置に出て、ついには韓国と日本が独島問題で断交して、戦雲まで漂う、そんな事態にまでいっそ進んだ方がいいだろう。そこまでにはもちろん行かないが、そのようになったとしても、もう一度、約60年前の開始点に戻って、人種主義清算の機会を迎えたらいいだろう。 その時は、私たちのような植民地支配の被害者の北の同族と再び連合して、最近、再度往来することとなったもう一つの植民地侵略の被害者の中国、そしてロシアとも新しい次元の関係を結ぶのだ。そして、常にワンセットで動くアメリカと日本のみ眺めながら、飢えて死んで行く北の同族を、あたかも故障した自動人形のように絶えず罵り呪う、屈辱的で精神分裂症的な人種主義を清算して、最小限の均衡でも捜すのだ。外部加害者たちが、植民地支配と分断の原罪さえ、絶対悪と見なす北の滅びていく小国一つのせいにして、自分たちを善で化粧するこの変な時代にけりをつけることだ。

稲田と日本右翼たちに勧告する。もう少し右側に熱く駆け上がり、自らをアジアで徹底的に孤立させることで、あらゆる矛盾を量産したその悪しき人種主義を、きちんと清算する機会を作ってくれるように!

ハン・スンドン論説委員 sdhan@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/culture/book/493577.html 訳M.S