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[社説]中-日の領土「紛争」は他人事ではない

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/551721.html記事登録:2012/09/14 19:02(1260字)
 釣魚島(日本の名前尖閣諸島)を巡る中国と日本のあつれきが前例のない展開をしている。ややもすると物理的な衝突につながる可能性も否定できない。直接のきっかけはこの島に対する日本の国有化の対応だ。
 今回のあつれきは2年前の日本の中国漁船拿捕および船長拘留事件の時より程度がはるかに強い。当時は中国が船長拘束に対してレアアースの輸出中断という報復措置で対抗して緊張が高まり、日本が船長を釈放することによってあつれきが沈静化した。  日本政府は実効支配している釣魚島を10日に国有化した。極右指向の石原慎太郎知事の東京都がこの島を買い入れようとして、野田佳彦内閣が中国との摩擦をまだ少なくして管理できるという名分を掲げて国有化措置を断行したのだ。
 だが、中国はこれを現状改革とみて強力に反発した。直ちに外交部声明を出して "世界の反ファシズム戦争の成果を否認するもので、戦後の国際秩序に対する激しい挑戦" と非難して、この島を領海基線として宣言した。日本の国有化措置を絶対受け入れることができないという意思を明らかにしたのだ。
 中国の対応は対話を越えて行動にいたっている。昨日は中国海洋監視船数隻が釣魚島の12海里内に進入して巡回査察活動を行った。
 韓-日間の独島(ドクト)のアツレキにたとえるなら、日本の海岸警備艇が独島の12海里内に入ってきたわけだ。いつでも物理的衝突が起きえる状況だ。そのうえ中国は日本産製品の不買運動などの経済報復措置も示唆している。軍部はほんの少しの土地も譲れないとして‘戦争準備’まで言及する状況だ。
 さらに深刻なのは民間次元で反日感情が広がって、中国で暮したり旅行したりする日本人たちが暴行を受けることが起こっている点だ。中国と日本は東北アジア地域だけでなく世界の平和と安定、繁栄のために大変重要な役割をする主要国だ。中国は自他が公認する世界第2の政治・経済大国であり、国連安全保障理事会の常任理事国だ。日本は世界3位の経済大国であり世界の主要8ヶ国(G8)の唯一のアジア会員国である。
 両国はこのような国際的な立場に見合う責任感を持ってこれ以上のあつれき拡大を自制することを望む。
 特に両国の指導者はどんな場合でもやみくもな国粋主義の圧力により元に戻られない事態が発生することだけは防がなければならない。 隣の強国の間のあつれきは決して望ましいことではないだけに我々も和解の雰囲気作りのためにできる限りの努力をしなければならない。
 そうした点から李明博大統領がこの間、独島アツレキを触発したことはこの上なく残念だ。
原文: 訳T.W