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[社説]電力難口実に古里原発を再稼働するな

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/545894.html原文入力:2012/08/06 19:07(1361字)
 政府が夏電力の需要急増を根拠に、事故が多い老朽した原子力発電所である古里1号機を再稼働するという。昨日、ホン・ソクウ知識経済部長官は、今月中旬が今夏で最も電気事情が難しい時になる見込みと話し、古里1号機を8日頃再稼働すると明らかにした。去る3月に停電事故の隠蔽が明るみになって、5ヶ月にわたる稼動中断がなされている古里1号機は重大事故と根本的な欠陥により安全性が確認されていない状態だ。 原発の生命である安全性が確認されない状態で電力難を口実に再稼働するということはいけないことだ。  古里1号機が全体電力供給に占める比重は1%にしかならないという。福島原発事故以後、日本社会が全原発54機を中断しても大規模な停電のトラブルがなく過ごせたことを見れば、電力難のカードで古里1号機の再稼働問題を持ち出すのはとても浅はかだ。古里1号機より設備の容量が大きい月城1号機と新月城1号機が先月末から稼動して、停電事態の可能性は低くなった状態だ。
 政府は原発周辺地域の住民たちが推薦した専門家たちが安全点検を再度行なった結果、再稼働に合意したとするが、再点検さえも既存の古里1号機の安全点検のように秘密裏に進められた。また近隣の機張郡(キジャングン)民らと非公開の合意を進めたというものの、安全問題は機張郡民だけの問題でなく釜山(プサン)市民全体の問題だ。 釜山市と釜山市議会が直接乗り出すべきだ。古里原発の半径30kmには300万人を越える人口が密集していて国民の80%が古里1号機の閉鎖を求めている。
 古里1号機は国内全体の原発の故障・事故の20%が集中するほど問題だらけだ。2月に非常ディーゼル発電機が使い物にならなくなって危うく原子炉内の熱を冷ます冷却水が供給されなくて、福島のように原子炉が溶け流されるところだった。何より圧力容器が熱い熱に弱くなってこわれやすい危険な状態だという。2007年の設計寿命を延長した当時にも原子炉が破壊試験を耐えられないとして非破壊検査である超音波検査による方法で寿命を延ばした。
 我が国は1人当りの電力消費増加率が経済協力開発機構の国の中で最も高い電力過消費国で、消費を減らす余地がそこかしこにある。電力需要の増加傾向をそのまま反映して供給を増やすのではなく、需要を画期的に減らす方にエネルギー政策を切り替えなければならない。政府は今月中旬に余剰電力が150万kW水準に落ちることを憂慮しているが、最近猛暑の峠を産業体の分散型休暇や操業調整、民間発電機の稼動で乗り越えたように積極的な需要管理と節電で対処すればいいはずだ。
原文: 訳T.W