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[社説] 最高裁判事候補たちは‘サムスン肩入れ’が過ぎる

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/542439.html原文入力:2012/.0/7.13 19:29(1436字)
 このほど人事案が出された最高裁判事候補の欠格事項は少なくないが、中でも‘親財閥’指向も忘れてはならない。 特にサムスンに対してかしこまる姿は想像以上だ。  中でもキム・チャンソク候補の‘サムスンへの肩入れ’は、はなはだしい。彼はソウル高裁部長判事の時期にサムスングループ イ・ゴンヒ会長に227億ウォンの背任罪が加えられたサムソンSDS背任事件の棄却差し戻し審で、差し戻し前と同じ法定刑を宣告した。大法院が有罪趣旨で棄却差し戻して背任金額が227億ウォンも増えれば量刑が高まるのが常識なのに無視した。その結果イ会長は執行猶予刑が確定して刑務所行をまぬがれた。
 キム候補は昨日、国会の人事聴聞会で "被害回復の有無も考慮しなければならない" と弁解した。しかし彼が減刑のの根拠に示した‘イ・ゴンヒ会長が会社に及ぼした損害額を弁済した’という内容の確認書は、会社の公表資料にもないものだった。また、2007年の大邱(テグ)地方裁判所金泉(キムチョン)支部が提起したサムスン刑事裁判記録に対する裁判所間の文書送付嘱託申請を、キム候補が例になく握りつぶしたのも彼の限りない‘サムスン愛’のサインだ。
 コ・ヨンハン最高裁判事候補も、泰安(テアン)の油流出事件で、三星重工業の損害賠償責任を56億ウォンに抑える判決を下した。この結果12万8000人を越える泰安の住民たちは事実上1人当り5万ウォンにもならない被害補償を受けるに終わり、三星重工業は環境被害復旧責任に対する免罪符を受けた。
 最高裁判事の候補たちは財閥には暖かい春風で、労働者にはあくどいことこの上ない北風の吹雪だった。キム・チャンソク候補は227億ウォンの背任行為を犯したイ・ゴンヒ会長に執行猶予判決を下しながらも、双龍(サンヨン)車のストライキに参加した金属労組キム・ヒョク局長には懲役2年型を宣告した。キム・シン最高裁判事候補も韓進重工業整理解雇通知に対抗してクレーンの上で座り込みをしたキム・ジンスク民主労総委員に一日100万ウォンを弁償させる苛酷な決定を下した。社会的弱者に対する司法政策的な配慮はかけらもなく、形式論理ばかりに埋もれて会社側の立場を代弁することにだけ汲々とした。
 財閥の所有構造の改善問題をはじめとする経済民主化が熱い話題として浮上している時代に、このような財閥偏向の人事一色で大法院が構成されるのは時代に逆行するものだ。特にキム・チャンソク候補のサムスン肩入れの有様は見ないふりをするわけにはいかない。それほどサムスンを助けたければ大法院でなくサムスンの法務室で働くべきだ。同候補やキム・シン候補だけでなくキム・チャンソク候補も同じく最高裁の判事の資格はない。
原文: 訳T.W