原文入力:2012/01/15 19:25(1241字)
昨日開かれた民主統合党の全党大会でハン・ミョンスク代表体制が発足した。今回の民主統合党の新しい執行部の誕生はかつてないほど意味が大きい。まず民主党、市民統合党、韓国労総が協力して新しい野党第一党の結成作業を成功裏に終えることによって政権獲得の可能性を一層高めているからだ。
今回の執行部は新しい政治を望む市民の手で選ばれたといっても過言ではない。60万人余りの市民選挙人を含むまさに80万人余りが特定の政党の執行部の選定に関わったことは、世界の政党史に新しく刻まれる‘事件’といえる。情報技術の発展が必要条件だったというが、李明博政府に対する失望と新しい政権野党に対する期待がこういう‘モバイル熱風’とも言い換えられる市民参加を引き出したのだ。
民主統合党の新しい執行部の責任と使命は厳しく重い。時代の息吹と市民の熱望に合わせて‘失望と挫折の古い政治’を覆して‘希望と前進の新しい政治’を成さねばならないためだ。執行部たちは徹底した自己反省から始めねばならない。これまで李明博政府の失政にだけ頼った落ち穂拾いの政治では何の共感も呼べなかったというのは何度も証明されている。代表的な事例が昨年の10・26ソウル市長選挙だ。民主統合党の前身である民主党は当時候補さえ出せなかったために市民から‘死亡宣告’を受けたも同然だった。
新しい政治は党の中の旧態政治を一掃することから示さなければならない。‘金の封筒’事件が象徴する金権政治、自分の味方に頼る派閥政治を清算して、市民参加を活性化して能力ある人物を公認に選ぶことができるきちっとしたシステムを整えなければならないだろう。当面、目前になった4・11総選挙の公認からモバイル選挙戦、オープンプライマリーなどの市民参加方式を導入して政治革新の意思を見せるように願う。
より一層重要なのは時代の欲求に合う国益と国民の福祉の政策とビジョンを具体的に示すことだ。1997年と2008年の2度の金融危機の中で進んだ市民の暮らしの疲弊は到底話せない状況にまで達した、‘20対80’という言葉の代わりに‘1対99’が流行語になるほど貧富の格差は拡大したし、就職は空の星を落とすほど難しくなった。普遍的福祉というスローガンにだけ留まらずに、どのように分配の不平等を解消して雇用・医療・教育問題を解決するのか一つずつ方法を示さなければならない。具体的な予算と工程表を備えた選挙公約であるマニフェストを発表するのも一つの方法だ。
場当たり的な強硬策で破綻した対北朝鮮政策の立て直しも急がねばならない。包容政策を基盤として、透明性と相互機能を加えた方向にならなければならないだろう。新しく選出された民主統合党の責任は重く、やるべき仕事は多いが、市民の期待が大きいだけに祝いとともに健闘を祈る。
原文:https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/514800.html 訳:T.W