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【社説】根拠なく空爆で小学生175人死亡は「イランの仕業」だというトランプ

登録:2026-03-09 01:17 修正:2026-03-09 10:33
米国のトランプ大統領が7日(現地時間)、米デラウェア州のドーバー空軍基地で行われた米軍将兵の遺骨帰還式に出席後、専用機でフロリダ州マイアミに向かう途中、取材陣の質問に答えている/AP・聯合ニュース

 米国のドナルド・トランプ大統領が、175人の死者を出したイラン南部ミナブの女子小学校への空爆は「イランの仕業」だと主張した。事故直後に明らかになった数々の状況が米軍の誤爆を強く示唆する中、交戦相手国であるイランを加害者だと主張したのだ。

 問題の発言は、トランプ大統領が7日(現地時間)に米国デラウェア州のドーバー空軍基地で行われた米軍将兵の遺骨帰還式に出席後、専用機でフロリダ州マイアミへ向かう途中に、取材陣との質疑応答の中で飛び出した。トランプ大統領は「我々の見るところ、あの攻撃はイランがおこなったものだ。イランの兵器は正確さがまったくない」と述べた。しかし、この主張を裏付けるいかなる証拠も彼は提示していない。

 トランプ大統領の発言は、海外作戦の過程で発生した民間人の犠牲に対するこれまでの米国政府の対応とは大きく異なる。米国はかつて、事件が発生すると「付随的被害」という枠をはめて自らの責任を渋々認めていた。作戦の企画や実行の過程で発生した人為的ミスや予期せぬ状況の変化によって意図しない被害が生じたという論理だ。2015年10月3日にアフガニスタンのクンドゥーズの国境なき医師団の病院を誤爆し、医療従事者や患者ら30人以上が死亡した時や、2021年8月29日のカブールでのドローン攻撃で子ども6人を含む一家9人が犠牲になった時も同様だった。

 今回の惨事がトランプ大統領の主張通り「イランの誤爆」によるものとみなしうる根拠は、どこにもない。一方、米国による誤爆の可能性にをうかがわせる状況証拠は、1つや2つでは済まない。ニューヨーク・タイムズは、衛星写真や映像解析などを根拠に、米軍がイスラム革命防衛隊の海軍基地を攻撃した際、学校を誤って攻撃した可能性が高いと報じた。何よりも、同時刻に攻撃を受けた海軍基地に学校が非常に近いこと、2013年までは基地の施設として使用されていたことが、報道の信ぴょう性を高めている。トランプ大統領の機内での発言の際、隣にいたヘグセス国防長官も「まだ経緯を調査中」と述べるにとどまっている。

 トランプ大統領は今からでも、発言のはっきりとした根拠を示すべきだ。大勢の子どもたちが命を奪われた悲劇的な事件について、事実でない可能性を認識しながら、その責任を被害国に転嫁しようとしたのであれば、そのこと自体が重大な犯罪行為だ。頻繁に言葉を翻してきた自身の経歴がすべてのうその免罪符にはなりえないことを、この「虚言の大家」は早く気付くべきだ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1248246.html韓国語原文入力:2026-03-08 18:23
訳D.K

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