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「韓国の政策金利が2%水準になると、庶民の利子負担率は40%増加」

登録:2022-05-06 05:47 修正:2022-05-06 07:57
米国の連邦準備制度理事会のジェローム・パウエル議長が4日(現地時間)、連邦公開市場委員会の結果を発表する記者会見をしている=ワシントン/EPA・聯合ニュース

 米国の急激な政策金利の引き上げが、韓国の追加の政策金利の引き上げにつながり、借金をしている庶民の利子負担を大幅に高めるという懸念が出ている。

 市場からは、韓国銀行が今年の政策金利を3回程度追加で引き上げるという予想が出ている。現在の政策金利は1.5%。政策金利が2%水準に達するだけでも、金融機関から融資を受けている庶民の利子返済負担は加重する。キウム証券のアナリストのソ・ヨンス氏は、先月27日に出した報告書で、「政策金利を2%水準に引き上げる場合、残額の貸出金利は4%水準に近づくと予想される」としたうえで、「6カ月~1年で利子負担率が40%以上増加することになり、既存の借り手側の立場からすると大きな負担」だと指摘した。

 韓国銀行の銀行家計貸出の加重平均金利(新規融資額基準)は、昨年3月時点では2.88%だったが、今年3月の金利は3.98%で、わずか1年で1.10ポイント上昇した。ウリ銀行のアナリストのパク・ヒョンジュン氏は、「(韓国銀行が政策金利を数回引き上げた後の)年末には、貸出利子の返済負担はさらに重くなりうる。借り手側は可能であれば借金を繰り上げ返済し、金利引き下げの要求権を行使することで金利を下げられるかを、随時確認してみるのがよい」と述べた。

 金融当局は、金利引き上げによって大きくなる庶民の利子返済負担が、銀行の不良債券の増加につながる可能性を重視しており、銀行業界と引当金の規模拡大案を模索する雰囲気だ。金融監督院は先月、「貸倒れ引当金の未来を予測した改善タスクフォース」を設け、引当金の改善方式を論議している。金融監督院のチョン・ウンボ院長は4日、韓国の銀行の頭取との懇談会で、「潜在リスクに対する先制対応」を強調し、「銀行は損失吸収能力の拡充を続け、外貨流動性の管理をいっそう強化する必要」があると強調した。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/finance/1041718.html韓国語原文入力:2022-05-06 02:43
訳M.S

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