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文大統領「検察の起訴・捜査権分離立法の仲裁案、良い合意」

登録:2022-04-26 03:37 修正:2022-04-26 08:53
文在寅大統領が25日午後、大統領府緑地園で開かれた担当記者懇談会で、取材陣の問いに答えている=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅大統領は25日、与野党が一度合意したパク・ピョンソク国会議長による「検察の起訴権と捜査権の分離」仲裁案を「良い合意だ」とし、与野党にこれを守ることを遠回しに求めた。文大統領はまた、李明博(イ・ミョンバク)元大統領らに対する特別赦免の是非については、「国民の支持またはコンセンサスが判断基準だ」と原則論的に回答した。

 文大統領は25日午後、大統領府緑地園で行われた春秋館(チュンチュグァン)詰めの記者との最後の懇談会で、検察の捜査権と起訴権の分離立法についての問いに、「捜査権と起訴権は分離されることが望ましいという私の立場はよくご存知だろう」とし、「国会でも議論が必要であり、可能であれば合意の下に処理ができれば一層良いし、また検察と警察の間でも協議が必要だ」と述べた。そして、「その点で、パク・ピョンソク議長の仲裁で成立した両党の合意は良いと思う」と述べた。

 文大統領は続いて「お互いに少しずつ不満があっても、一歩ずつ譲歩しつつ互いに合意できれば、韓国の議会民主主義にも合うだろうし、さらに今後も継続していくべき協治の基盤にもなりうる」と述べた。国民の力が与野党合意の破棄を試みていることを遠回しに批判したものと解釈される。

 文大統領は、同日放送されたJTBCのソン・ソッキ元アンカーとの対談で、「検察は時として全能ではなかったか」とし、検察に対する民主的統制方法を考えるのは当然だとの立場を明らかにした。文大統領は「私たちが検察に政治的に干渉せず、独立させることこそが政治的中立だ」としつつも「そうなれば脱政治化するのか。そうではないということは過去の歴史で見てきた」と述べた。さらに文大統領は、ハン・ドンフン法務長官候補がいわゆる「検察捜査権の完全剥奪」を必ず阻止すると述べたことについても、「表現そのものも危険だと思う」と批判した。文大統領は「検察に長いあいだ身を置いてきた方が、現在進められている検察と警察の捜査権分離について、賛成しないとか、その道へと向かうとしても十分な過程を経るべきだとかは言えるだろうが、『必ず阻む、阻止する』といった表現を使うのは非常に不適切だ」と述べた。

 この日の懇談会で文大統領は、李明博元大統領やキム・ギョンス前慶尚南道知事らに対する赦免も、宗教界などの様々な分野から要請されていると明かした。文大統領はしかし、「赦免は大統領が勝手に振るえる権限だとは思わない。国民の支持またはコンセンサスが依然として従うべき基準だ」と述べた。文大統領は「赦免によって司法正義が補完できるのか、赦免が司法正義とぶつかるのか、判断は全面的に国民の役割だと思う」と強調した。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/1040356.html韓国語原文入力:2022-04-25 20:39
訳D.K

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