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米大統領補佐官、中国に「ロシアを助けるな」と直に警告

登録:2022-03-16 02:03 修正:2022-03-16 08:10
中国の楊潔チ外交担当政治局員(左端)と米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(右端)が14日、イタリアのローマで会談している=ローマ/新華・聯合ニュース

 米国のジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安保担当)は中国の楊潔チ外交担当政治局員と会談し、中国によるロシア支援の可能性について直に警告した。ロシアのウクライナ侵攻後に行われた両国の外交の最高位級の初会談では、激論が交わされたと見られる。

 米国政府の高官は、14日にイタリアのローマで行われたサリバン補佐官と楊政治局員の会談について「我々は現在の状況において中国がロシアを支持することを深く懸念している。サリバン補佐官はこうした懸念と共に、特定の行動の影響および結果についてストレートに話した」と述べた。

 これは、軍事的な支援や、米国などによる制裁の回避の援助をロシアに対して行えば、中国に対してそれに相応する措置を取るとの警告を伝えたということだ。米国のジーナ・レモンド商務長官は先週、対ロ輸出規制に協力しなければ、中国への米国製機器やソフトウェアの供給を中止すると警告している。国務省のネッド・プライス報道官はこの日「米国は手をこまねいてはいないだろうという意思を中国に明確に伝えてきた」とし「いかなる国であろうと、ロシアの(制裁による)損害を埋め合わせることは許さない」と述べた。

 米国政府の関係者は、サリバン補佐官が「米国とその同盟国、およびパートナー国の団結」は「ロシアにその行動に対する対価を払わせるだろう」ということも、楊政治局員に伝えたと述べた。また、7時間にわたる会談は「現時点の厳しさ」を反映して「真剣に」行われ、「率直な」対話が交わされたと述べた。率直で真剣だったということは、両者が激論を交わしたことを示唆するものだ。

 ホワイトハウスは、サリバン補佐官は「ロシアのウクライナ侵攻について実質的に論議したことをはじめ、様々な米中関係の懸案を扱った」と説明した。米中対立の中心となっている台湾問題などアジア太平洋地域での両国の対立と競争の問題を、あまねく論議したものと見られる。

 サリバン補佐官と楊政治局員は、北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射準備の兆候など、核・ミサイル実験の一時中断(モラトリアム)破棄の動きについても議論した。米国政府の関係者は「明らかに我々は、最近の北朝鮮の緊張を高める行為について深刻に憂慮している」とし「米国は、米中はこの問題をめぐり共に取り組んだ歴史を持っていると考える」と述べた。これは、かつて北朝鮮の核・大陸間弾道ミサイル実験に対し、中国が制裁措置に同調したことを述べたもの。またこの関係者は、米国のソン・キム北朝鮮政策特別代表と中国の劉暁明朝鮮半島事務特別代表との間で「北朝鮮が異なる道へと向かうよう迫る」方法が議論されるとみられると述べた。

ワシントン/イ・ボニョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1034866.html韓国語原文入力:2022-03-15 10:45
訳D.K

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