自民党の佐藤正久外交部会長が、韓国政府が環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)への加盟を進める方針を明らかにしたことに対し、「厚顔無恥」という反応を示した。佐藤会長は日本の対韓強硬政策を主導してきた代表的な右翼政治家だ。
佐藤会長は13日、自身のツイッターで「韓国の現政権は厚顔無恥! TPP加盟申請の前に、日本指摘の輸出管理の是正が先」と主張した。さらに「TPPは高い水準の経済ルール同盟、かつ日本含む批准国8カ国の一カ国でも反対なら、加盟交渉に入れない。国内の運用体制の整備が先だ。呆れる」という反応を示した。
韓国の加盟推進決定について日本で意見を述べるのは当然だが、佐藤会長の同日の指摘は様々な面で間違っている点が多い。佐藤会長が言及した「国内運用体制を整備するのが先」というのは、2019年7月に日本が韓国をホワイト国(現グループA)から排除する際、その根拠として挙げた内容を意味するものとみられる。日本の経済産業省は2019年7月1日の報道資料で韓国に対する輸出規制強化の措置を発表し、「大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したこともあった」と指摘した。
その後、韓国政府は対外貿易法を改正し、産業通商資源部内に局長級の貿易安全保障政策官を新設するなど、日本が不十分だと主張している事案に対する補完作業を終えた。にもかかわらず、日本が輸出規制措置を原状回復しなかったため、昨年6月、日本を国際貿易機関(WTO)紛争解決手続きに従って提訴した経緯がある。
佐藤会長はこれまで、様々な席で韓国に対する強硬策を主導してきた。最近のキム・チャンリョン警察庁長官の独島(日本名・竹島)訪問については、先月24日に「具体的にどういう対抗措置があるのか考えるチームを作りたい」と述べ、記者団に対し、国際司法裁判所(ICJ)に独島問題を付託するのも選択肢の一つという認識を示した。