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韓国の車両用尿素水不足問題に対し、中国でも官営メディアを中心に大きな関心を示している＝関連記事のホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

　中国の輸出規制措置による韓国の車両用尿素水不足問題に対し、中国メディアも韓国の報道を積極的に引用して報じるなど、事態の推移に深い関心を示している。

　官営「中国青年網」は9日、「車両用尿素は軽油車の排気ガスから環境の負担を減らすものにするのに必須」とし「韓国メディアは『石炭価格上昇と電力難で、中国が石炭から抽出する尿素の輸出統制を強化し、主に中国からの輸入に依存する車両用尿素が不足し物流に支障をきたしている』と伝えている」と報じた。これに先立ち、中国海関総署（関税庁）は先月11日、これまで別途の検疫・検査手続きなしに輸出が可能だった尿素・カリウム肥料・リン酸肥料など29の肥料関連品目に対する輸出規制を、4日後の15日から実施すると明らかにしている。これによって、尿素を輸出するためには中国の国家出入国検査検疫局から検査・検疫報告書を受けなければ通関できないようになった。

　インターネットメディア「澎湃新聞」は「中国の尿素輸出制限で車両用尿素不足問題に直面した韓国政府は、数日間対応策作りに苦心しているが、現在としては根本的な解決策を見出せずにいる」とし「尿素不足問題が広がり、卸・小売など流通業をはじめ建設・鉄鋼・自動車など製造業分野まで影響を受けるとの見通しも出ている」と伝えた。

　中国の尿素輸出制限措置が「韓国締め付け」のためだという一部の指摘に対する反論も出た。官営「環球時報」はシン海明・駐韓中国大使の言葉を引用し「中国の肥料に関連する輸出監督措置は、特定国家に向けたものではなく、国内市場を安定的に管理するためのもの」とし「（韓国の尿素水不足問題に関して）中国側は問題解決のために努力する」と伝えた。

　中国のネットユーザーの関心も高まり、この日午前、いっとき関連記事がポータルサイトの百度（Baidu）ニュースの検索順位3位に上がりもした。ネットユーザーは「先進国の韓国は尿素水も作れないのか」、「韓国に尿素水を供給する見返りに、ファーウェイ（華為）に半導体を供給してくれと言おう」などと書き込んだ。あるネットユーザーは「敵が1人増えるより友人が1人増えた方がいい。いま韓国を一度助けてあげれば、相互信頼をもとに北東アジアの安定と国際情勢に大きく役立つだろう」と主張した。これに対し別のネットユーザーは「幻想を持つな。アジア太平洋地域で韓米日は同盟国だ」と反論した。