デルタ変異株に感染した患者の症状発現当日のウイルス排出量が、既存の新型コロナウイルスに感染した患者より約300倍多いことが分かった。デルタ変異株が症状発現初期に相対的に高い伝播力を持つことを立証する結果だ。韓国の地域社会感染者についてデルタ変異株の検出率は89.6%で、前週に比べて4.3ポイント増えた。
中央防疫対策本部(防対本)は24日、このような結果を含めた変異株発生現況を公開した。
最近韓国の地域社会で発生したデルタ変異株感染患者の初期伝播力を調べるために、防対本が症状発現日以後のデルタ変異株感染患者の呼吸気検体1848件と既存の新型コロナウイルス患者の呼吸気検体2万2106件を比較分析した結果、デルタ変異株感染患者の検体からは症状発現当日に既存のウイルス患者の検体より約300倍多いウイルスが検出された。その後、症状発現4日目には30倍、9日目には10倍以上などとなり差が小さくなり、10目日以後には差がなくなった。これは、デルタ変異株の場合には症状発現初期に伝播の可能性がはるかに高いことを示唆する。
ここ1週間に韓国の地域社会で発生した新規感染者のうちの26.2%を分析した結果、主な変異株の検出率は90.4%で、前週(86.9%)に比べ3.5ポイント増え、デルタ変異株の検出率は89.6%を示し、前週(85.3%)に比べ4.3ポイント増えた。韓国の市中感染者の10人に9人はデルタ変異株に感染していることになる。
防対本は「デルタ変異株による感染が流行中の現在の状況で伝播を遮断するためには、新型コロナの症状が疑われる場合には直ちに検査を受け、他人との接触と集まりへの出席を避け、マスクを常用するなどの基本防疫規則を順守することがいつにもまして重要だ」と説明した。