共に民主党が来年4月のソウル市長・釜山市長補欠選挙を控え、党の公認候補選挙への道を事実上開くことになる全党員投票(10月31日~11月1日)を実施することを決め、約6カ月間の再選挙・補欠選挙レースに火がつき始めた。
公認候補を出すかどうかが決まらず様子をうかがっていた民主党の補選出馬希望者たちは、声を上げ始めた。最初のテープはウ・サンホ議員が切った。ウ議員は30日、CBSラジオのインタビューで、「党の方針が決まれば、それを前提に積極的に検討する考え」と述べ、事実上、出馬の意向を明らかにした。ウ議員を皮切りとして、潜んでいた候補たちの動きがさらに具体化するものとみられる。パク・ヨンソン中小ベンチャー企業部長官をはじめ、「40代の若手再選議員」のパク・ヨンジン、パク・チュミン議員らの名前がソウル市長候補に挙がっている。釜山市長候補にはキム・ヘヨン元議員が地盤ならしをはじめた中、キム・ヨンチュン国会事務総長、釜山の現役議員であるパク・ジェホ、チョン・ジェス、チェ・インホ議員も候補に挙がっている。
野党「国民の力」では、クォン・ヨンセ、キム・ソンドン、ナ・ギョンウォン、パク・ジン、オ・セフン、チ・サンウクなど自薦他薦の下馬評が高い前職・現職の議員はいるが、存在感の際立ったソウル市長候補がいない。同党は、野党陣営候補を吸収する党内選挙ルールの設計に乗り出した。国民の力の関係者は「国民の世論調査の割合を高める方向で議論している。『国民による候補選挙』の趣旨から考えて、候補選挙への参加対象も党員に限定しない可能性が高い」と述べた。アン・チョルス国民の党代表、民主党を離党したクム・テソプ前議員などを念頭に置いて「オープン・プライマリー」に近いルール設定を議論しているという意味だ。この日、国民の力のキム・ジョンイン非常対策委員長は「100%世論調査で決定するという国民による候補選挙も議論されたが、それならわが党員は何のために存在するのかという問題もあり、適切な妥協案が出るのではないかと思う」とし「12月中旬ごろにルールを確定できるだろう」と述べた。国民の力選挙準備委員会はこの日、釜山で「市民候補探し公聴会」を開き、地域世論を聴取して話題集めに出た。この場には釜山市長選出馬を希望するパク・ヒョンジュン、イ・オンジュ前議員らも参加した。
「党所属の選出公職者が不正腐敗など重大な過失でその職位を失い再・補欠選挙を実施する場合、当該選挙区には候補者を推薦しない」という党綱領をもつ民主党が、候補公認選挙を行うと立場を変えたことに対して、この日も批判は続いた。「ソウル市長威力性暴力事件共同行動」と「オ・ゴドン性暴力事件共同対策委員会」は、「(民主党は)一抹の反省もなく党綱領の改正手続きを進めている」と批判した。「パク・ウォンスン事件」の被害者である「元ソウル市長秘書」はこの日報道資料を出し、イ・ナギョン民主党代表に対して、事件の公論化以降これまでどのような措置を取ったのかを問う公開質疑を行った。