チョン・ギョンドゥ国防部長官は24日、国連軍司令部の創設70周年を迎え、「韓国国防部は戦作権(戦時作戦統制権)移管後も在韓国連軍司令部の役割と機能を持続的に尊重する」と明らかにした。
チョン長官は同日、ロバート・エイブラムス国連軍司令官に送ったお祝いのメッセ―ジで、国連軍司令部が「朝鮮戦争の勝利に決定的に寄与し、戦後は停戦協定の履行・遵守などの任務を成功裏に遂行」した事実を強調し、「今後も国連軍司令部が韓国軍との緊密な協力の下、停戦体制を安定的に維持しながら、朝鮮半島の平和と繁栄に向けた努力を持続してほしい」と要請したと、国防部は伝えた。チョン長官は「相互協力と尊重の精神に基づき、韓国合同参謀本部と国連軍司令部、連合軍司令部、在韓米軍司令部との関係を発展させていきたい」という考えも明らかにしたという。
チョン長官の今回の発言は、戦作権移管の当為性を強調するとともに、戦作権移管後も、韓国軍が司令官を務める連合軍司令部と米軍が司令官である国連軍司令部の役割と機能の明確な区分を図ったものと見られる。ある政府消息筋は「チョン長官のメッセージは広く見れば、国連軍司令部に自分たちの本来の役割と機能である『停戦協定の管理』を忠実に行うことを要請し、(連合軍司令部と国連軍司令部、在韓米軍司令部の役割を)明確に“区分”したと見ることができる」と指摘した。現在、米軍は国連軍司令官をはじめ、連合軍司令官、在韓米軍司令官という3つの役割を同時に担っているが、今後、韓国に戦作権が移管されれば、連合軍司令官は韓国軍が務めることになる。一部では、米軍が駐留国の軍隊の作戦指揮を受けた例がないという点を挙げ、戦作権が韓国軍に移管されてからも、国連軍司令部を活用し、戦時作戦に対する実質的な統制権を米軍が握ろうとしているという指摘が相次いでいる。実際、韓国軍の戦作権行使能力を検証するために昨年8月に実施した韓米合同演習で、戦作権移管後の朝鮮半島の危機管理において、国連軍司令部が担う権限と機能をめぐり、両国が意見の相違を示したという。