外交部は28日午前、チョ次官がハリス大使と面会した事実を公開した。外交筋によると、チョ次官はハリス大使に「米国が失望と懸念のメッセージを繰り返し公式表明しているが、韓米関係と同盟強化のためにならない」とし、「米国の立場は韓国に伝わったので、公開的なメッセージの発信を自重してほしい」と述べた。韓国政府のGSOMIA終了決定が「韓米関係や韓米同盟に否定的な影響を与えるためではなく、韓日関係の脈絡で行われた決定」であると説明し、「韓米同盟を一段と強化」し、「自ら強力な国防力を備えるよう努力」するために行われた点も強調したという。韓国の決定が国益に基づいて熟考した結果であるため、度重なる不満表出を慎んでほしいと要請したのだ。
韓国政府は22日、GSOMIAの終了決定後、繰り返される米国の不快感の表示が27日を起点に度を越していると判断したものとみられる。米国務省はこれに先立ち、「米国は、文在寅(ムン・ジェイン)政府がGSOMIAを延長しないことについて、強い懸念と失望を表明する」(22日、論評)と述べており、「我々は韓国政府がGSOMIAを終了したことについて深く失望し、懸念している」(25日、国務省報道官)という声明を発表したうえ、在韓米国大使館は公式ツイッターアカウントに国務省報道官の発言を韓国語で翻訳して掲載した。さらに、27日には国務省報道官室の関係者が25~26日に行われた独島防衛訓練について、「軍事訓練の時期やメッセージ、拡大した規模は、現在進行中の(韓日関係の)問題を解決するのに生産的ではない」と、「聯合ニュース」に明らかにした。
消息筋の話によると、チョ次官はハリス大使に「領土守護のための恒例かつ防御的訓練」だとし、「(米国側の言及は)韓米関係の強化に役立たないことを理解してほしい」と述べたという。チョ次官の指摘にハリス大使がどう反応したのかは分からないが、米国政府は韓国に持続的に見直しを求めていると見られる。
チョ次官がハリス大使を呼んで立場を明らかにしたのは、否定的な意見表出を繰り返す米国に歯止めをかけるための措置であるとともに、「米国が韓国の真意を十分に理解していない」という判断に基づいて行われたという。韓国国民が、米国が公に不満を示すことに不安を感じる恐れがあるという判断も作用した。外交部は、カン・ギョンファ長官とマイク・ポンペオ米国務長官の電話会談など、高官級の疎通も検討している。