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[ニュース分析] “4者構図”の朝鮮半島平和プロセスへ…重要になった韓中協力

登録:2019-06-19 08:11 修正:2019-06-19 10:36
中国の習近平国家主席が今月20~21日、北朝鮮を国賓訪問する。写真は昨年6月19日、第3回朝中首脳会談当時、中国北京人民大会堂で開かれた歓迎式で北朝鮮の金正恩国務委員長と習近平主席が握手する様子//ハンギョレ新聞社

 中国の習近平国家主席が今月20~21日に平壌(ピョンヤン)を訪問するのは、南北米3者が主導してきた朝鮮半島の平和プロセスが南北米中の4者構図に再編されるという意味だ。中国の役割が大きくなるだけに、状況が複雑になる恐れがある。ただし、これは朝鮮半島の平和プロセスの後退というよりは、進展・深化の方向であり、肯定的な変化と見ることができる。

 中国は休戦協定の当事者だ。したがって、今後は朝鮮半島の平和プロセスが停戦体制の当事者4者が参加し、協力と対立の高次関数を解く方法で展開するものと見られる。多数の専門家とマスコミは「北朝鮮の非核化」のみに関心を注いでいるが、朝鮮半島の平和プロセスはそれより複雑で根深く、構造的な対立を解消しなければならない。「朝鮮半島の冷戦構造」は、「(1)南北の不信と対決の関係(2)朝米の敵対関係(3)(核兵器など)大量破壊兵器をはじめとする軍備競争(4)軍事停戦体制」(イム・ドンウォン元統一部長官)という4本柱が支える複合な構造物であるからだ。「冷戦の4本柱」を完全に解体するために、中国の参加は選択ではなく、必須だ。

 中国は北朝鮮の唯一無二の後見国であり、「唇亡歯寒の関係(唇と歯のように緊密な関係)」である血盟だ。北朝鮮の根深い“体制安全への不安”を解消し、経済発展を現実化するのに、中国の参加・協力・支援は欠かせない。中国最高指導者としては14年ぶりとなる習近平主席の訪朝が、朝中親善関係の強化を飛び越えて北東アジアにもたらす影響に、米国を含めた関係国が神経を尖らせているのもそのためだ。

 ひとまず、習主席の平壌訪問を契機とした朝米首脳会談は、金正恩(キム・ジョンウン)委員長が少なくともしばらくは交渉軌道を離脱しないだろうという“確かな保証”と見られうる。大統領府関係者が18日、「対話のモメンタム(動力)を生かして火種を絶やさないために、朝中の対話が役立つと判断している」と述べたのもそのためだ。これは、ハノイでの朝米首脳会談が物別れに終わった以降の危うい膠着局面の突破口を模索するにあたって、心理的安全弁の役割となる。

 さらに重要な問題は、習主席との会談で、金委員長が出す非核化関連の新たなメッセージの内容だ。これは、習主席が28~29日に大阪で開かれる主要20カ国・地域(G20)首脳会議を機会に行われる予定のドナルド・トランプ米大統領との会談で、メッセンジャーとして伝える「金委員長の新しい提案」になる可能性が高い。元高官は「米国の新しい計算法を要求した金委員長の公式見解(4月13日、最高人民会議の施政方針演説)よりも柔軟で融通の利く内容」になると予想した。

 金委員長からトランプ大統領への“贈り物”を託された習主席が、大規模な対北朝鮮人道支援を約束するという見通しもある。これは韓国側の支援に対する北朝鮮側の潜在的な需要を減らす可能性がある。

 特に注目すべきなのは、習主席が金委員長とトランプ大統領の駆け引きを仲裁・促進する当事者の資格を得たことである。これまでは文在寅(ムン・ジェイン)大統領が事実上一人で仲裁・促進者の役割を果たしてきた。文大統領が金委員長から「完全な非核化」(4・27板門店宣言)と「寧辺(ヨンビョン)核施設の永久廃棄処分と追加措置」(9・19平壌共同宣言)という文書化された非核化の約束を引き出し、これをもとに第1・2回朝米首脳会談の実現に向けた架け橋の役割を果たしたのが代表的な事例だ。

 ところが、今回は習主席が金委員長の新たな「非核化メッセージ」を持ってトランプ大統領に会うことになる。ハノイ会談で合意が見送られたことで、文大統領の促進者の役割と南北米3者構図が限界に達したという金委員長の暫定評価による“変化”とも言える。ただし、これは仲裁・促進者の交替というより、一人から二人への増員に近い。

 元高官は「これから韓国が気を引き締めなければ、中国の役割が大きくなるだけに、韓国の立場が狭まる恐れがある」と指摘した。政府高官は「2005年の韓中協力で、朝米を牽引して6カ国協議共同声明(2005年9月)を採択した経験を生かし、難題を解決しなければならない時」だと述べた。

イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/898403.html韓国語原文入力:2019-06-18 21:02
訳H.J

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