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米下院を訪れた開城工団参加企業関係者「望んでいたほどではないが所期した成果」

登録:2019-06-13 07:52 修正:2019-06-13 11:58
今月11日(現地時間)、米下院外交委員会アジア太平洋小委員会が「開城工団再開に向けた韓国中小企業代表団」とともにワシントンで開いた開城工団説明会で、出席者らが写真撮影に応じている//ハンギョレ新聞社

 開城(ケソン)工業団地参加企業の関係者らが11日(現地時間)、米ワシントンを訪れ、米下院アジア太平洋小委員会で説明会を開いた。北朝鮮の4度目の核実験以降、2016年2月に閉鎖された開城工業団地を再開するため、米政界の説得に乗り出したのだ。

 同日の説明会で、キム・ギムン中小企業中央会長は「開城工団は韓国の資本と技術、北朝鮮の優秀な労働力が結合した南北経済協力モデルであり、軍事的平和共存地帯」だとし、開城工団の再稼働に向けた米議会の支持を呼びかけた。キム会長は「開城工団の再開に向けた制裁免除が、米国の対北制裁強化法に違反しかねないという懸念もあるが、市場経済の流通と朝鮮半島の平和への努力は対北朝鮮制裁強化法上の制裁違反ではなく、制裁免除条件に該当する」と述べた。

 アジア太平洋小委員長のブラッド・シャーマン民主党議員は「対北朝鮮制裁の免除に対する基本前提は、完全かつ不可逆的な非核化の進展がなければならないということ」だとし、「開城工団を再開するためには、北朝鮮の非核化における進展が必要だ」と述べた。ただし、「より緩和された非核化が現実的だと考える」とし、「北朝鮮も開城工団を通じて経済発展を遂げようと望むなら、非核化により前向きに取り組んでこそ開放が可能ではないか」と述べた。

 シャーマン議員はまた、「北朝鮮労働者に支払われた賃金が、北朝鮮政府の方にかなり流れたという懸念を持っている」と述べた。これに対し、開城工業地区支援財団のキム・ジンヒャン理事長は「開城工団は北朝鮮のドル箱ではない」としたうえで、「労働者の賃金が北朝鮮政府に流れ込んだという証拠は見つかっていない」と反論した。キム・ギムン会長は「賃金直接支払制」をはじめ、様々な制度作りに向けて南北や国際社会が努力すれば、十分解決できるだろう」と語った。

 アンディ・キム議員(民主党)は「北朝鮮と持続的な対話で改善した結果を出してほしい」と述べた。

 説明会にはシャーマン委員長とアンディ・キム議員、ジュディ・チュ(民主党)など3人の議員が出席した。韓国代表団としては、キム・ムンギ会長やキム・ジンヒャン理事長、チョン・ギソプ開城工団企業協会長ら8人が出席した。

 キム・ギムン会長は説明会後に行われた特派員懇談会で、「開城工団の再開に強硬だった米国の反対を和らげるため、開城工団がなぜ必要なのか説明しようとしたが、我々が望んでいたほどでなかったものの、所期した成果があった」と語った。シャーマン委員長が「緩和された非核化」という多少柔軟な条件について言及したということだ。また、出席議員たちが、開城工団の長期閉鎖で北朝鮮の中国に対する経済依存度が高まっている点についても検討すると答えたと、キム会長は伝えた。キム会長は「開城工業団地が政治的問題によって閉鎖されることがないよう、我々は開城工団に米国や日本、欧州企業が入ってくることを歓迎する」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/897578.html韓国語原文入力:2019-06-12 22:30
訳H.J

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