4年前に返還された釜山の旧米軍基地跡から、1級発がん物質のダイオキシンが検出されたとの指摘が出た。
緑色連合は12日、「釜山市内の中心地である釜山市鎭区開琴(ケグム)・堂甘洞(ダンガムドン)の在韓米軍物資リサイクル流通企業(DRMO)跡地からダイオキシンが検出された」として「土壌汚染が深刻だ」と明らかにした。返還米軍基地からダイオキシンが検出されたのは、仁川市富平(プピョン)の「キャンプ・マーケット」に続き二番目だ。
この団体はまた、昨年環境部がダイオキシン汚染度調査を実施しながらも結果を公開せず、10日に韓国農漁村公社側の現場ブリーフィングの過程で遅れて検出の事実が明らかになったと伝えた。農漁村公社はこの場所を浄化する外注作業を委託されている。環境部の調査でダイオキシンは地表面から最大1メートルの深さまで検出されていた。汚染された土壌は817立方メートルで、25トンのダンプトラック50台分余りと知らされた。
釜山の返還米軍基地は土地3万4925平方メートル規模で、サッカー場の面積の5倍に近い。1973年4月から2006年8月まで米軍が使用した。2015年3月以後は国土交通部が所有している。当該土地は基地が閉鎖された2008年以後11年が経過し、事実上放置された状況だ。現在ゴミと廃棄物が積まれており、周辺にはアパートや多世帯住宅などが密集している。緑色連合側は「ダイオキシンは1級発がん物質で、検出量と関係なく流入原因を明確にしなければならない」として「特にここは返還を受けた後にも国土部と国防部が環境汚染浄化の責任を転嫁し合い4年間も放置した。被害はそのまま住民たちが負わされている」と強調した。
国土部と環境部は、翌月中にダイオキシン汚染土の浄化を始め、当該土地の重金属と石油系総炭化水素(THP)などの汚染物質を来年5月までに浄化する計画だ。この土地の面積の約75%は鉄道関連施設に、25%は体育公園に使われる予定だ。