パク・ジュンウ元大統領府政務首席が「朴槿恵(パク・クネ)前大統領が強制徴用事件の最高裁判所の最終判決をできるだけ遅らせることを承認した」と証言した。外交部出身のパク元首席は、「朴槿恵大統領府-ヤン・スンテ最高裁-ユン・ビョンセ外交部」の間で日帝強制徴用被害者事件の裁判結果を覆す議論が集中して行われた2013~14年当時、大統領府政務首席を務めていた。
パク元首席は7日、ソウル中央地裁刑事36部(裁判長ユン・ジョンソプ)の審理で開かれたイム・ジョンホン元裁判所事務総局次長の裁判に証人として出席し、このように証言した。彼は「2013年11月、朴前大統領に『最高裁の最終判決が出ると、大きな混乱を招く。対処策をまとめるまで最高裁と接触し、判決を遅らせなければならない』という趣旨で報告した」とし、「『最高裁の最終判決を遅らせるのに、大統領府や国務総理室が動くと噂になる。外交部が最高裁に意見を示した方がいい』と建議したのに対し、朴前大統領が『外交部が担当省庁だからそうした方がいい』と答えた」など、検察の調査で供述した内容を法廷で再確認した。司法壟断に関連する裁判に朴槿恵大統領府関係者が出席したのは初めてだ。
パク元首席の証言を再度確認したユン・ジョンソプ裁判長は、「外交部が努力すれば最高裁と接触して判決を遅らせることができますか」、「三権分立の原則や裁判上の独立を侵害すると考えたことはないですか」と尋ねた。パク元首席はそれに対する答弁を避け、「外交部が乗り出して努力すべきという切羽詰った思いはあった」と述べた。
検察の捜査結果によると、朴前大統領の“承認”後、キム・ギチュン大統領秘書室長公館で、いわゆる「少人数会議」が開かれた。キム・ギチュン秘書室長をはじめ、チャ・ハンソン裁判所事務総長(最高裁判事、当時)やファン・ギョアン法務部長官(当時)などが出席した。この場で、日帝戦犯企業の強制徴用に対する賠償責任を認めた2012年の判決の問題を指摘し、判決を覆すため、事件を最高裁判所の全員合議体に付託する案などが話し合われた。
同日の裁判には、外交部の最高裁判所への意見書提出に関与したファン・ジュンシク当時国際法律局国際法規課長(現、国際法律局審議官)やパク・ジュニョン当時北東アジア局長(現、サンフランシスコ総領事)の証人尋問も行われた。ファン審議官は「当時、最高裁が関心を持って『意見書を提出せよ』と圧力を加えたことが不思議だったが、国家的に重要な問題なので、意見を交わすのだと素直に思っていた。私たちの意見書の提出過程で、裁判官の派遣問題や裁判の取引が関わったことを知り、私を含め多くの人々が衝撃を受けた」と述べた。