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強制徴用被害者ら、日本戦犯企業の差し押さえ資産の“現金化”に着手

登録:2019-05-02 07:05 修正:2019-05-02 08:44
徳仁新天皇が即位した日 、浦項・蔚山裁判所に  
新日鉄住金や不二越の国内株式の「売却命令」を申請  
 
最終売却までは少なくとも3カ月はかかる見込み  
日本の反発で再び訴訟戦に持ち込まれる可能性も  
現金化より謝罪・賠償要求に焦点  
代理人団「加害企業と協議する用意ある」
韓国と日本の市民団体の活動家と強制動員訴訟の被害者側弁護人が昨年12月4日、韓国最高裁の損害賠償の判決の履行を求める協議要請書を渡すため、東京千代田区の新日鉄住金本社を訪問した=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 日本の徳仁皇太子が新しい天皇に即位した「令和」時代の初日、強制徴用被害者たちが日本戦犯企業所有の韓国内株式を現金化し、差し押さえる最終手続きに入った。

 1日、日本製鉄(現新日鉄住金)および不二越の強制動員被害者代理人団は「新日鉄住金が所有したPNR社の株式19万4794株(額面価基準9億7400万ウォン)の売却命令の申請を大邱(テグ)地裁浦項(ポハン)支院に、不二越が所有した大成NACHI油圧工業の株式7万6500株(額面価基準7億6500万ウォン)の売却命令の申請を蔚山(ウルサン)地裁に提出した」と明らかにした。両社の株式は、強制動員被害者に対する最高裁の損害賠償の判決によって、3月に差し押さえられた状態だった。今回の申請は、最高裁(大法院)が認めた損害賠償額を受け取るため、差し押さえた株式を売却し、現金に換えてほしいという内容だ。

 裁判所は売却の適切性などを判断するための審問手続きを踏んでから、売却決定を下すことになる。浦項支院側は「最高裁の判決が出たため、売却命令の決定は(直ちに)出るだろう」と述べた。韓国の裁判所が売却命令書を新日鉄住金などに送達する期間を考えると、現金化には3カ月以上かかるものと予想される。

 本格的な売却手続きが始まったが、日本政府と歩調を合わせている新日鉄住金などの反発を考慮すると、最終的な売却まではさらに多くの時間を要する可能性もある。非上場株式に対する鑑定が必要であるうえ、売却公告の過程で新日鉄住金などが異議申し立てを提起すれば、再び裁判を通じて売却の適法性を問わなければならないためだ。新日鉄住金はすでに資産差し押さえ手続きが行われた当時、「日本政府と議論して対応する」と明らかにした。

 19年前の2000年5月1日、強制動員被害者たちは「労働者の日」(メーデー)を迎え、三菱重工業を相手に損害賠償訴訟を初めて提起した。聖公会大学のヤン・ギホ教授は「高齢の被害者たちが現金化に焦点を合わせたというよりは、生前に日本企業が謝罪と賠償に乗り出すことを求める意味がより大きい」とし、「韓国政府がこれからは解決策作りに積極的に乗り出さなければならない状況になった」と述べた。ヤン教授は「売却命令申請書の受付が新しい天皇が即位する日に行われたため、日本が強く反発するだろう」とし、「韓日関係もこれ以上放置するわけにはいかず、政府が役割を果たすべき状況になった。司法府と被害者に任せる段階はもう過ぎた」と指摘した。

 今年3月、日本の麻生太郎副首相は、株式の売却など強制執行が行われる場合、韓国人に対するビザ発給や送金停止など、報復処置を取る可能性を言及した。金杉憲治外務省アジア大洋州局長は同日、駐日韓国大使館に「日韓請求権協定による(紛争解決)合意に(韓国が)応じない中、原告が資産売却の動きを進めることは断じて受け入れられない」と抗議したと、NHK放送が報じた。駐韓日本大使館も、韓国外交部に対して同じ内容の抗議を行った。

 代理人団は「実際、現金化するまでは3カ月以上かかる。強制動員の加害企業は奴隷のような強制労働をさせたという歴史的事実を認め、被害者に謝罪してほしい」として、交渉の可能性を残した。

チャン・イェジ、パク・ミンヒ記者、東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/892267.html韓国語原文入力:2019-05-01 19:34
訳H.J

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