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文大統領、朝米会談後を見据えて「南北平和・経済協力」への意志示す

登録:2019-02-26 07:29 修正:2019-02-26 08:14
文在寅大統領が今月25日午後、大統領府の与民館で開かれた首席・補佐官会議で発言している//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が第2回朝米首脳会談を2日後に控えた25日、朝鮮半島で主導的な役割を果たす考えを重ねて明らかにした。今回の首脳会談で朝米間の終戦宣言が行われる可能性が取りざたされている中、平和体制の構築と本格的な経済協力の局面で、「朝鮮半島の主人」として中心に立つという意志を示したのだ。

 文大統領は25日、大統領府で開かれた首席・補佐官会議で「歴史の辺境ではなく中心に立ち、新朝鮮半島体制を主導的に準備する」と述べた。文大統領はこれまで朝米会談の成功と南北関係の発展を前提に、「新朝鮮半島経済構想」を明らかにしたことはあるが、「新朝鮮半島体制」という言葉を使ったのは今回が初めてだ。

 「新朝鮮半島体制」構想は、経済分野を超えて、朝米首脳会談後に繰り広げられる朝鮮半島周辺の秩序の再編過程で、韓国の主導的な役割を強調したものと言える。また、朝米会談に対する肯定的な期待と共に、両首脳に“実質的な成果”を求める側面もあるものとみられる。

 朝米は今回の首脳会談で、朝鮮半島の非核化とこれに相応する具体的な措置をめぐり歩み寄るものと見られている。特に今回の会談では、朝米による終戦宣言が行われ、朝鮮半島状況が急進展するという見通しも示されている。キム・ウィギョム大統領府報道官は同日のブリーフィングで、朝米間の終戦宣言の可能性に触れた後、「終戦宣言は北朝鮮の非核化を導くための本質的な意味がある」と述べた。終戦宣言が朝鮮半島平和体制に向かう“入り口”の役割を果たせるだけに、今回の首脳会談が70年の敵対関係を清算する第一歩になるだろうという期待感をのぞかせた。

 特に、文大統領は同日の会議で、朝米会談後の朝鮮半島情勢の変化を期待し、「主人」や「主導権」、「主導的役割」などを何度も強調した。南北関係だけでなく、朝鮮半島周辺情勢と北東アジア秩序が再編される可能性が高くなった状況で、米日中ロの間に挟まれて消極的生存を模索するのではなく、積極的な活路を見出すという意志を示したものといえる。

 大統領府高官は同日、ハンギョレとの電話インタビューで、「朝米会談後に韓国政府が果たすべき役割が明確にあるという点を強調し、その合意に伴い、国内政界なども新しい秩序に対する準備をしなければならないという期待感について言及したとみられる」と説明した。別の大統領府関係者は「大統領が(会議で)南北、朝米の状況がいつにも増して良好だとしたうえで、『私たちは一度も足を踏み入れたことのない道を歩むことになるだろう』と述べた」と伝えた。

 文大統領の「新朝鮮半島体制」の核心は、経済分野になる可能性が高い。文大統領も同日「私たちが両首脳に声援を送って会談の成功を祈るのは、朝鮮半島における戦争の脅威と安保不安を解消し、(今回の朝米首脳会談が)平和経済時代に進む決定的な契機になるためだ」と述べた。また「北朝鮮経済が開放されれば、周辺国や国際機関、国際資本が参加することになるだろう」と見通した。

 文大統領は19日のドナルド・トランプ米大統領との電話会談でも「南北間の鉄道・道路連結から南北経済協力事業まで、トランプ大統領から要請されれば、その役割を引き受ける覚悟ができている」と述べた。大統領府高官は「私たちが朝鮮半島の運命の主人であり、平和や経済協力、民族同質性の回復も能動的に進めなければならず、東アジアの交流や協力、繁栄まで私たちの使命だと明確に宣言したもの」だと話した。

キム・ボヒョプ、ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/883572.html韓国語原文入力:2019-02-25 22:34
訳H.J

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