「ウェブハードカルテル、男性の既得権益が女性を売って作り上げたIT大国に憤りを表する」
違法撮影犯罪を糾弾する女性団体「不都合な勇気」の最後の集会は「ウェブハードカルテル」に狙いを定めていた。22日、「不都合な勇気」は午後2時からソウル光化門(クァンファムン)広場で、「違法撮影・偏向操作糾弾第6回デモ」を開いた。弘益大学盗撮事件をきっかけに、ソウル恵化(ヘファ)駅一帯で始まり、「恵化駅デモ」とも呼ばれた不都合な勇気のデモはこれまで5回行われており、今回の6回目のデモを最後に次のデモを暫定的に無期限延期する。集会の主催側は「7カ月間、休む暇もなく走ってきた不都合な勇気は第6回デモを最後に、次のデモを暫定的に無期限延期する」とし、「第6回デモの終了後、自らの足取りを振り返り、いかなるバックラッシュ(Backlash:反動)が押し寄せてくるかを考察し、さらに激しさを増すバックラッシュに韓国社会が飲み込まれないよう注視する」と明らかにした。同日の集会には主催側の推算で11万人が参加した。
デモは違法撮影物の流通の根幹である「ウェブハードカルテル」を批判することに集中した。参加者たちは「ウェブハードカルテルを洗い出せ」「私たちの声は小さくない」などと書かれたプラカードを持って、「偏向捜査はやめろ」などと叫んだ。参加者たちは「違法撮影問題が浮き彫りになってから、各界各層からこの問題を解決せよという声が上がったが、政府は手をこまねいている」とし、政府を強く批判した。
違法撮影物の流通者に対する強力な処罰要求も出た。彼らは「(違法撮影物の)生産者、流布者、消費者、宿泊業者、宿泊アプリでつながっているデジタル性暴力の根幹を根絶しなければならない」とし、「国会は『ウェブハードカルテル防止5法』を早急に議決せよ」と主張した。さらに「著作権のない違法撮影物が最大の収益源であるウェブハード会社のウィディスクとファイルノリのこの1年間の売上高が550億ウォン(約55億円)に達する」とし、「被害者が削除を要請した被害映像物を削除して、一定時間が経った後再びアップロードする方式で、売上げを伸ばしているウェブハード会社とデジタル葬儀業者(デジタル情報を削除する専門業者)に対する強力な処罰が必要だ」と強調した。
主催側が「最後のデモ」と公表しただけに、参加の熱気も高かった。主催側はまた、釜山(プサン)や大田(テジョン)、全州(チョンジュ)などから、バスを貸し切って参加した人が約1000人に達すると発表した。「男性権力に抵抗し、女性の人権を取り戻す意志を固める」という意味で準備した剃髪パフォーマンスには、これまで最多の8人が参加した。舞台の上で剃髪が進められる間、参加者たちは「女らしい」「女性の中の女性」などとエールを送った。剃髪に参加したある参加者は「今日からこれまで自分自身に強要してきたコルセットを脱ぎ捨て、ジェンダー権力に立ち向かって戦う」と話した。前回の1回目のデモ企画に参加したという参加者は、「『まず自分がしっかりしろ』、『君がそんなことをしたって、何も変わらない』と言われ、挫折したこともあったが、集会ごとに勇気を出して参加する人々を見て勇気づけられた」とし、「(剃髪を通じて)人々に勇気を与えたい」と語った。
この日のデモでは、違法撮影者やヘビーアップローダー、ウェブハードサイト、検察・警察、フィルタリング会社、デジタル葬儀士を違法撮影物を流通・放置する主体だと批判し、「ウェブハードカルテル」と書かれた垂れ幕を破るパフォーマンスも行われた。不都合な勇気は「女性たちを搾取して積み上げたこの男性既得権カルテルを徹底的に解体させ、壊す」とし、「デモは終わっても、不都合な勇気は今後も女性嫌悪が根こそぎ消えるまで歩み続ける」と明らかにした。