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ポンペオ長官,7日に訪朝…韓国大統領府「朝米首脳会談早期開催の可能性」

登録:2018-10-03 22:04 修正:2018-10-04 06:48
マイク・ポンペオ米国務長官と北朝鮮の金正恩国務委員長が握手している。ポンペオ長官はCIA局長兼大統領特使資格で復活節(3月31日~4月1日)に訪朝した(左写真)。ポンペオ長官が5월9日、平壌で金正恩国務委員長と2度目の対面をして握手しながら笑っている//ハンギョレ新聞社

 マイク・ポンペオ米国務長官が7日に平壌を訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長に会う。朝米間の非核化交渉の膠着要因だった北朝鮮の非核化初期措置と米国の相応措置を交換する“ビッグディール”の下絵が出てくるかが注目される。大統領府関係者は「予想より(ポンペオ長官の)訪朝が早くなされる点は肯定的」としながら、朝米間に意味ある合意がなされる場合「2回目の朝米首脳会談が11月6日の米国の中間選挙前に行なわれる可能性が高まった」と明らかにした。

 ヘザー・ナウアート米国務省報道官は2日(現地時間)、定例ブリーフィングで「ポンペオ長官が6~8日に日本、北朝鮮、韓国、中国の順でアジア4カ国を訪問する」と発表した。ポンペオ長官は6~7日に東京を訪問し安倍晋三首相と河野太郎外相、7日には平壌を日帰りで訪問し金委員長に会うと、ナウアート報道官が明らかにした。“手ぶら”に終わった7月初めの3回目の訪問の時とは違い「金委員長に会う」と釘を刺した点が目につく。

 ポンペオ長官はその後にソウルを1泊2日の日程で訪問し、文在寅(ムン・ジェイン)大統領とカン・ギョンファ外交部長官に会い、8日には北京で中国の“カウンターパート”と二カ国間の問題と地域、国際イシューを議論する。彼の訪朝を含む東アジア歴訪には、スティーブン・ビーガン国務省対北朝鮮政策特別代表が同行する。

 ポンペオ長官の4回目の訪朝日程が決まり、朝米間の非核化交渉が再び速度を上げる雰囲気だ。これに先立って8月24日、トランプ大統領は非核化交渉で「十分な進展がなされているとは感じない」という理由を挙げてポンペオ長官の訪朝を取り消した。ナウアート報道官は、訪朝の意味について「ポンペオ長官が1年にもならない内に4回目の訪朝をするということは、(朝米交渉が)前に進んでいるということであり、モメンタムを示している。(まだ)先は長いだろうが、今回の対話で次の段階に進むことを期待している」と話した。

 ポンペオ長官の今回の訪朝は、朝米対話を復活させるために南-北-米が多層多角的に交感した結果なされたものだ。金委員長は特に先月19日の3回目の南北首脳会談で発表した「平壌共同宣言」で、米国の相応措置を前提に核開発の象徴である寧辺(ヨンビョン)核施設を永久廃棄する意思を明らかにした。米国は直ちにこれを歓迎し、朝米対話の再開に出ると宣言した。トランプ大統領は同月24日、文大統領との首脳会談で「2回目の朝米首脳会談をきわめて近い時期に行う」と明らかにした。

 朝米間の対話も続いており、ポンペオ長官は先月26日にニューヨークでリ・ヨンホ北朝鮮外相に会い、金委員長の訪朝招請を受諾した。この過程でトランプ大統領は、金委員長の親書について「美しい芸術作品」と絶賛し、「私たちは恋に落ちた」とまで話した。このような過程を通じて復活したポンペオ長官の4回目の訪朝であるだけに、相互に非核化初期措置と朝鮮戦争終戦宣言など相応の措置を要求して対立した朝米が、相当な意見の接近を成し遂げた可能性が大きい。

 朝米が交渉のテーブルに上げる議題の枠組みはすでに出ている。北朝鮮は平壌共同宣言を通じて東倉里(トンチャンリ)、西海(ソヘ)の衛星発射場と寧辺核施設を廃棄する意思を明らかにした。ポンペオ長官も先月23日、「北朝鮮と特定の核施設と武器体系に関し対話している」と明らかにした。その見返りに北朝鮮が要求する相応の措置は、リ・ヨンホ外相が国連総会演説を通じて明らかにした終戦宣言と制裁緩和だ。元政府高位関係者は、ポンペオ長官の訪朝日が決まったということは「(朝米間の調整が)ある程度できたという意味」だと話した。キム・ジュンヒョン韓東大学教授は「文大統領が『終戦宣言は平和協定とは異なる政治宣言』として(トランプ大統領に)理解させたので、終戦宣言が問題になるとは思わない」と話した。

 米国務省も希望的展望を出した。ナウアート報道官は「今回の訪朝が生産的なものになると信じるだけの北朝鮮の特別な行動があるか」という質問に、「明確に対話は正しい方向に進んでいて、私たちはそこに行き対話を持続するために飛行機に乗るほどの自信を持っている」と答えた。

 ポンペオ長官の今回の訪朝で、2回目の朝米首脳会談に対する細かい議論までなされるものと見られる。チョ・ソンニョル国家安保戦略研究院首席研究委員は「非核化ロードマップやタイムテーブルについて大枠で妥結すれば、ポンペオ長官が金委員長と2回目の朝米首脳会談の時期と場所など細かい議論も進めることができる」と見通した。

 大統領府は、ポンペオ長官の4回目の訪朝以後のロードマップ準備に腐心する姿を見せた。大統領府関係者は「朝米間に観点の差異が明確にあり、ポンペオ長官がどの程度の成果を上げるかは依然未知数」としながらも「(朝米首脳会談が)中間選挙の後になる可能性が高いと考えたが、(ポンペオ長官の訪朝が予想より)前倒しされたので、中間選挙以前に行われる可能性は相対的に大きくなったと思う」と見通した。彼は朝米首脳が会えば「終戦宣言はその後のどこかの時点でなされるだろうし、金委員長のソウル答礼訪問は終戦宣言がなされた後になるのが当然な道理と見える」と話した。大統領府が2回目の朝米首脳会談→終戦宣言→金委員長ソウル答礼訪問というロードマップを描いていることを示す説明だ。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、ソン・ヨンチョル、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/864271.html韓国語原文入力:2018-10-03 18:02
訳J.S

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