本文に移動

ポンペオ米国務長官、金副委員長と3時間会談…「対話前進させるため努力した」

登録:2018-07-07 06:50 修正:2018-07-07 07:55
6日、3度目に訪朝したマイク・ポンペオ米国務長官が、金英哲労働党統一戦線部長と平壌の百花園招待所で挨拶を交わしている//ハンギョレ新聞社

 マイク・ポンペオ米国務長官が6日、先月シンガポールで開かれた朝米首脳会談以降、北朝鮮との初の高官級後続協議に向けて、平壌(ピョンヤン)に到着した。ポンペオ長官は1泊2日間平壌に滞在しながら、首脳会談の履行案をめぐり北朝鮮側と密度高い協議を進めるものとみられる。

 ポンペオ長官が率いる米国の交渉代表団が同日午後早く、平壌順安(スナン)空港に到着した。金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長とリ・ヨンホ外相、キム・チャンソン国務委員会部長などが出迎えた。公開された会合だけで5回目のポンペオ長官に、金副委員長は「さらにたくさん来るほど、互いに対する信頼を得ることができる」とあいさつの言葉をかけたという。ポンペオ長官は「同意する。期待しており、非常に生産的なものになると信じている」と答えたという。

 ポンペオ長官の最初の日程は金英哲副委員長との昼食会だった。さらに、会談が平壌百花園招待所で行われた。ABC放送のタラ・パルメリー記者はツイッターに、同日、ポンペオ長官と金英哲副委員長が3時間近く会談したと伝えた。パルメリー氏は「彼(ポンペオ長官)の次の会談は明日(7日)朝9時に予定されているが、まだ誰に会うのかについては言及がない」とも書いた。

 金英哲副委員長との会談後、ポンペオ長官もツイッターで会談について言及した。彼は「初日の会談をいま終えた。我がチームの活躍が誇らしい」と書いた。また、他のツイートでは「シンガポール首脳会談から3週間が過ぎた。我がチームは絶えず対話が前進できるように努力した」とし、会談場の写真を掲載した。この写真によると、米国側からは板門店実務会談を率いたソン・キム駐フィリピン大使やアレックス・ウォング国務副次官補、アンドレ・キム米CIAコリアミッションセンター長とアリソン・フッカー・ホワイトハウス国家安保会議(NSC)朝鮮半島担当補佐官、通訳などがポンペオ長官を補佐したものと見られる。一緒に訪朝したヘザー・ナウアート米国務省報道官の姿は見えなかった。北側からは金英哲副委員長やチェ・ソンヒ外務副相、チェ・ガンイル外務省北米局副局長、キム・ソンへ統一戦線部統一策略室長など6人が出席した。米国側代表団の中で、北朝鮮との交渉に初めて登場したウォング副次官補が目を引く。彼は、トム・コットン共和党上院議員の外交安保分野首席補佐官を経て、昨年12月に国務省に入った人物で、今月末に退くスーザン・ソーントン東アジア太平洋次官補代行の後任人事を念頭に置いた措置と見られる。

 4月と5月に続き、3度目に北朝鮮を訪問したポンペオ長官は初めて北朝鮮で一夜を過ごした。宿泊先として提供された百花園招待所は、北朝鮮の代表的な国賓の宿舎で、金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領や2000年10月に北朝鮮を訪問したマデレーン・オルブライト当時米国務長官もここに泊まった。

6日、ポンペオ長官と共に北朝鮮を訪問した米国交渉チーム。ポンペオ長官(右側から2番目)、アリソン・フッカー・ホワイトハウス安全保障会議朝鮮半島担当補佐官(左から2番目)、ソン・キム駐フィリピン大使(左から3番目)=ポンペオ長官のツイッターからキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 これに先立ち、ポンペオ長官は同日、横田米空軍基地で随行記者団に「今回の訪問でこのような(完全な非核化と朝米関係などに関する首脳会談の)約束の具体的な内容を協議し、また両指導者が相手と世界に約束したことの履行のための動力を維持するため、努力する」と述べた。彼は「北朝鮮も同じことをする準備ができていると期待する」と付け加えた。ドナルド・トランプ大統領も、モンタナ州遊説を向けて移動する専用機「エアフォースワン」の中で、記者団に「金正恩(キム・ジョンウン)が本当に北朝鮮のために(これまでとは)異なる未来を見ていると信じている。それが真実であることを願う」と明らかにした。トランプ大統領は「それが真実でなければ、我々は他の道に戻る」としながらも、「(しかし)そんなことが必要とは思わない」と強調した。

6日、北朝鮮当局者らと会談に入る直前の米国交渉チーム。左側からソン・キム駐フィリピン大使、通訳要員として見える女性、マイク・ポンペオ国務長官、アンドリュ―・キムCIAコリアミッションセンター長、アリソン・フッカー・ホワイトハウス安全保障会議朝鮮半島補佐官//ハンギョレ新聞社

 トランプ政権はポンペオ長官の高官級交渉を控え、期待レベルを下げ、慎重な姿勢を維持している。ABC放送は「国務省当局者が『新たなラウンドの会談であるため、(今回の)会談を通じて(非核化に向けた)青写真が出るとは期待していない』と話した」と報道した。韓国政府関係者も「(ポンペオ長官が)非核化案に対する北朝鮮の具体化した立場を聞きだすことができたら、ロードマップについて完全な合意に至らなくても意味がある」と話した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、キム・ジウン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/852257.html韓国語原文入力:2018-07-06 21:58
訳H.J

関連記事