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10日間で40%アップ…北朝鮮開放の期待感に中国丹東の不動産相場急騰

登録:2018-05-11 22:21 修正:2018-05-12 08:14
中国遼寧省の丹東と北朝鮮の新義州を結ぶ新鴨緑江大橋に行く道路沿いにアパートが立ち並んでいる。最近の北東アジア情勢の変化を契機に、丹東地域の不動産価格が急騰している。写真は2017年8月に撮影された=丹東/キム・ウェヒョン特派員//ハンギョレ新聞社

 最近の北東アジア情勢の緩和で、北朝鮮の改革・開放の可能性に関心が集中している中、北朝鮮の新義州(シンウィジュ)から鴨緑江(アムノクカン)の対岸にある接境都市である中国遼寧省の丹東(タンドン)の不動産価格が急騰していると中国「環球時報」が11日報道した。

 丹東の不動産業界では価格が毎日上がっていると話す。ある不動産仲介商の話では、先月24日に平方メートル当たり5000中国元(約8万5千円)だった丹東新区の住宅が、わずか10日で40%上がった7000中国元(約12万円)まで急騰した。このメディアの記者が聞いた売り手と仲介者の対話によれば、売り手が「相場に従えば今日売る小型は(平方メートル当たり)400中国元(約6800円)上げないといけない」と言うと、仲介商は「これは上がったとは言えない。2週間で30%上がっただけだ。他では2倍ずつ上がっているものもある」と答えた。

 投資家は北京、上海、浙江など外部の人々が多い。北京のある投資家は、前金50%を出して20軒を一度に買い入れたケースもある。3月末、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の訪中以後、特に群がっている人々は、新義州~丹東を結ぶ新鴨緑江(アムノッカン)大橋の中国側に建てられた新都市丹東新区に強い関心を見せる。北朝鮮が経済発展に力量を集中するという意向を明らかにした以上、国連の対北朝鮮制裁で低迷していた朝中交易が再び活性化し、新鴨緑江大橋が開通するかもしれないという期待感のせいだ。

 だが、丹東現地人の間では、もう少し様子を見なければならないという反応が出ている。ある店の主人は「これまでそこは平方メートル当たり2000中国元~3000中国元(約3.5~5万円)でも売れない幽霊都市だった。今は投機屋ばかりで、投機が終わればまた下がるだろう」と話した。平壌(ピョンヤン)で事業をしたというある人も「新区に投資しようとする人々は、新鴨緑江大橋開通後の国境貿易を期待しているが、新大橋の朝鮮(北)側はただの干潟で、道路も鉄道もない。いつ開通するかは待ってみなければ分からない」と話した。

 国連安全保障理事会(安保理)制裁が維持されている状況で、現実的には直ちに朝中貿易を再開することは難しいという限界もある。2015年10月“再開”された丹東の互市貿易区も毎年の交易量が240億中国元(約4500億円)程度に達するだろうという当初の予想とは異なり、「小型乗合車が何台か通るだけで、物もなく入居した店もなくほとんど見捨てられているようだった」と、同メディアは評価した。

 ただし、北朝鮮の核・ミサイル試験と国連の新たな制裁が繰り返されて数年間の経済沈滞を経験したためか、丹東現地でも北朝鮮の改革・開放に対する期待感は高い。丹東のある金融業従事者は「主要20カ国(G20)首脳会議の後には杭州が浮上し、ブリックス(BRICS)首脳会議の後には廈門が浮上した。丹東が浮上しないわけはない。北東地方にも一つの刺激が必要だったが、今回機会がきた」と話した。ある情報技術業者の関係者は「中朝貿易の橋頭堡になりさえすれば、丹東の物流と貿易は突破口ができるだろう」と話した。

北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/844229.html韓国語原文入力:2018-05-11 15:53
訳J.S

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