本文に移動
全体  > 経済

トランプ、大統領安保補佐官に“対北朝鮮強硬派”ボルトンを任命

登録:2018-03-24 07:57 修正:2018-03-24 08:57
来月9日、ホワイトハウス国家安保補佐官に就任するジョン・ボルトン元国連駐在米国大使(左)とハーバート・マクマスター現国家安保補佐官/ロイター聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領が22日(現地時間)、ハーバート・マクマスター大統領国家安保補佐官を更迭し、後任にボルトン前国連駐在米国大使を任命した。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長との首脳会談を二カ月後に控えて「親政体制構築」で外交政策を陣頭指揮する意味と解釈される。

 トランプ大統領は、ツイッターを通じて「ボルトンが4月9日から私の新しい国家安保補佐官になるという事実を知らせることができて嬉しく思う」とし、「非常に優れた仕事をし、長年の私の友人であるマクマスターの貢献に心から感謝する」と話した。ホワイトハウス関係者は「二人とも推測が出続けるよりは新しいチームを構成することが重要だと感じて、行程表を繰り上げた」と説明した。

 トランプ大統領がレックス・ティラーソン国務長官をマイク・ポンペイオ中央情報局(CIA)局長に代替したのに続き、国家安保補佐官まで交代したのは、「忠誠派」の前進配置で米朝首脳会談を本格的に準備する意図とみえる。ニューヨークタイムズも、政府高官たちの言葉を引用して「トランプ大統領が金正恩との会談前に国家安保チームを充足させることを望んでいた」と伝えた。

 ボルトンは、国務省軍縮・非拡散担当次官を経て国連駐在米国大使を務めた人物であり、ジョージ・ブッシュ政権時代から対北朝鮮強硬派の代表といわれた。タカ派のイメージである彼を国家安保補佐官に任命したことは、米朝首脳会談を控えて神経戦で有利な立場を確保しようとする考えもあるようだ。

 ボルトンは2016年のトランプ選挙陣営で、外交政策の中核アドバイザーとして活動した。マイケル・ウルフがトランプ行政府の内幕を紹介した『炎と怒り』によると、初代国家安保補佐官にボルトンが議論されたが、トランプ大統領が嫌いな「ひげが問題」となり、任命されなかったという話も出ている。最近になってトランプ大統領とたびたび会う姿が目撃されており、マクマスター補佐官の更迭説とあいまって次期安保補佐官候補に再び取りざたされてきた。

 ボルトンの過度な強硬性向は、朝米首脳会談を控えて懸念を呼ぶ面がある。ブッシュ政権内でも代表的なネオコン(新保守主義者)だった彼は、北朝鮮をターゲットにした大量破壊兵器拡散防止構想(PSI)を具体化し、金正日(キム・ジョンイル)国防委員長を「暴君のような独裁者」と称するなど、外交官としてはふさわしくない発言を連発した。

 彼は20日、「自由アジア放送」(RFA)のインタビューで「米国が北朝鮮に経済的支援を提供する必要はないと考える。北朝鮮と平和条約を締結する必要もない。むしろ(北朝鮮が)トランプ大統領と会談できるのは幸運だ」として、北朝鮮に無条件的な譲歩を要求する態度を見せた。先月のウォールストリートジャーナルへの投稿では、対北朝鮮先制攻撃が「完璧に合法的」と擁護した。

 しかし、ボルトンは任命された後、フォックスニュースに出演して「これまで個人的に話したことはすべて過ぎたこと」とし、「重要なのは大統領が言う言葉と私が彼に行うアドバイス」と話した。ボルトンをよく知る消息筋も「実力がないと思われる目下の者には厳格だが、目上の人はもてなすタイプ」と評した。

 韓国政府の反応も同様だ。大統領府の高位関係者は「交替事由が強硬派か穏健派かではなく、トランプ大統領が信任するかどうかだった。マクマスターと大きな違いがあるとは思わない」とし、「南北、朝米首脳会談を控え、ホワイトハウスの基調が大きく変わるとは思わない」と話した。

 ジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院のデニス・ハルピン研究員もハンギョレに「(トランプ大統領の娘の)イバンカが文在寅(ムン・ジェイン)大統領との面談の後、首脳会談のアイデアを好んでいる」とし、「ボルトンがイバンカと衝突すれば、スティーブ・バノン(元ホワイトハウス首席ブレーン)やティラーソンのように結局席を失うことになるだろう」と指摘した。

ワシントン/イ・ヨンイン特派員、キム・ボヒョプ、ノ・ジウォンr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/837448.html韓国語原文入力:2018-03-23 20:20
訳M.C

関連記事