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文大統領「任期内に北朝鮮核問題解決し平和強固にするのが目標」

登録:2018-01-11 04:16 修正:2018-01-11 07:22
文在寅大統領が今月10日午前、大統領府迎賓館で新年の辞を発表している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日に発表した新年の辞と年頭記者会見で、対話で突破口を開いた南北関係の改善を通じて、朝鮮半島の非核化と平和定着に向けて進む意志を明らかにした。また、国際社会の強力な対北朝鮮制裁と圧迫の目的が、北朝鮮を対話に引き出すことを明確にし、徹底した韓米協力をもとに南北対話を推進することで、北朝鮮が非核化に向けた対話の場に出てくるようにしなければならないと強調した。

 文大統領は新年の辞で、「韓国外交と国防の究極の目標は、朝鮮半島で戦争再発を防ぐこと」だとしたうえで、「私は今すぐ統一を望んでいるわけではない」と明らかにした。彼はさらに、「任期中に北朝鮮の核問題を解決し、平和を強固にすることが目標」だと述べた。昨年6月の初の韓米首脳会談と7月のドイツ・ケルバー財団での演説で明らかにした、対北朝鮮敵視政策▽対北朝鮮先制攻撃▽北朝鮮の政権交代・崩壊▽人為的統一の加速化を推進しないという、いわゆる「対北朝鮮4ノー(No)原則」を再び強調した。

 また、文大統領は新年の辞で、「朝鮮半島の非核化は平和に向けた過程であり目標」だとし、南北関係の改善と北朝鮮核問題の解決の良循環を力説した。彼は記者会見でも「南北関係の改善と北朝鮮核問題の解決は切り離して考えられる問題ではない」としたうえで、「北朝鮮核問題が解決されてこそ、南北関係が改善され、また南北関係が改善されれば、北朝鮮核問題の解決にも役立つだろう。ツートラックの対話努力が互いに良循環をもたらすものと見ている」と述べた。行き詰まった南北関係の突破口を開き、互いに信頼を築いて対話の道に進めば、北朝鮮核問題を解決するための朝米対話の動力を見出せるということだ。見方を変えると、北朝鮮核問題の解決に一定の進展が見られない限り、国際社会の対北朝鮮制裁の局面では、南北関係の改善にも限界があるという現実認識に基づいていると言える。

 文大統領が同日の会見で「米国と韓国はこれまで対北朝鮮政策、特に北朝鮮の核とミサイル挑発に対する対応に当たり、意見の相違もなく緊密に協力してきた」と数回繰り返したのも同じ脈絡からだ。韓米協力に基づいていない南北関係の改善には明確な限界があるだけに、持続性を持つの難しいからだ。文大統領は「南北対話の実現に対する(ドナルド)トランプ大統領の功績が非常に大きいと思う。謝意を表したい」としたうえで、「北朝鮮と対話が始まったものの、北朝鮮核問題が解決されたわけではないため、韓国は国際社会と制裁について歩調を合わせていく」と述べた。

 平昌五輪への北朝鮮の代表団派遣に合意した南北高官級会談の結果について、文大統領は「第一歩を踏み出したが、出発がよかった」と評価した。文大統領は「先走って様々なものを仮定するような段階ではないと思う」としたうえで、「できれば(北朝鮮の)高官級代表団と(9日の会談のような)対話の場が平昌五輪期間中にも再び開かれることを望んでいる」と付け加えた。

 文大統領はさらに、「幸い、緊張が高まって偶発的な衝突がある前に、北朝鮮が対話の場に出てきた」とし、「ひとまず北朝鮮が出てきたのは、南北関係改善に向けた対話の場」だとし、「北朝鮮を非核化に向けた対話の場に復帰させることが今後韓国に残された課題」だと指摘した。文大統領は南北首脳会談の可能性を問う質問には「対話のための対話をするつもりはない」としながらも、「環境が整って(成果に対する)見通しが立ったら、いつでも首脳会談に応じる用意がある」と答えた。

キム・ボヒョプ、チョン・イナン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/827226.html韓国語原文入力:2018-01-10 22:16
訳H.J

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