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「韓米が軍事演習すれば中国も対抗演習」がもはや定例化?

登録:2017-12-06 06:07 修正:2017-12-06 07:02
中国空軍のY-8洋上偵察機//ハンギョレ新聞社

 中国空軍が最近、朝鮮半島周辺の「新しい区域」で、空軍偵察演習を実施したと明らかにした。韓米合同演習に対抗するためのものと思われる。

 中国空軍の申進科報道官は5日、官営の「中国中央テレビ」(CCTV)に出演し、中国空軍が西海(黄海)および東シナ海で演習を行ったと明らかにした。前日、中国のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の微博にある空軍の公式アカウントで発表したものと同じ内容だ。申報道官は「これは軍の作戦能力を高め、国家の戦略的利益を守護するためのもの」だとしたうえで、「偵察機は従来に飛行したことのない航路に沿って飛行しており、行ったことのない空域で演習を行った」と述べた。彼は時期を特定しなかったものの、戦闘機と早期警報機などが演習に参加しており、地対空ミサイル部隊も動員されたと付け加えた。「人民日報」も電子偵察機の離陸の写真と共に演習の事実を報道した。

中国空軍が最近実戦配備したステルス戦闘機J-20//ハンギョレ新聞社

 中国専門家らは、今回の訓練が4日、韓米空軍が開始した「ヴィジラント・エース(Vigilant Ace)」合同演習をを狙ったものと見ている。軍事専門家の李杰氏は香港の「サウスチャイナ・モーニングポスト」とのインタビューで、「人民解放軍の発表時期を見れば、平壌(ピョンヤン)をこれ以上刺激するなという警告メッセージを米国と韓国に同時に送ったもの」だと分析した。軍事専門家の宋忠平氏も「演習の場所は公開しなかったが、韓国と日本の領空を繋ぐ東シナ海上の防空識別圏(ADIZ)のような敏感な場所で行った可能性がある」と話した。

 最近、韓米、日米合同演習が行われるたびに、中国がその直後に近隣地域で演習を実施した事実を公開することが続いている。先月、米空母3隻が東海(日本海)で韓国海軍と合同演習を実施した際も、中国は直ちに大規模な演習の事実を公開した。その前週から艦隊と戦闘機などがミサイルと艦砲で敵艦隊を撃退させる演習を行ったという内容だった。専門家らは明らかに米国の空母訓練を狙ったものと見ている。今年9月にも日米空軍が東シナ海上空で合同演習を行った翌日、中国が時期を特定しないまま、大規模な海軍演習の事実を公開した。このような態度は、米国が韓国や日本と合同実施する演習を武力示威とみなし、これを座視できないという姿勢を示したものと見られる。

 韓米の今回の合同軍事演習と関連し、中国外交部が「互いを刺激することは避けなければならない」という立場を明らかにするなど、中国は基本的に韓米、日米による軍事演習が朝鮮半島状況の解決に役立たないと批判してきた。しかし、中国が対抗する性格の演習を行うことも、同様に緊張を高めるのではないかという見方もある。

北京/キム・ウェヒョン特派員(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/822198.html韓国語原文入力:2017-12-05 21:58
訳H.J

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