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トランプ、日本で中国牽制用の「インド太平洋外交戦略」発表の見込み

登録:2017-11-02 22:47 修正:2017-11-03 06:46
昨年11月、安倍晋三首相が米ニューヨークでドナルド・トランプ当時米大統領当選者に会い握手している=フェイスブックよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 アジア歴訪の最初の国家として日本を訪問するドナルド・トランプ米大統領が、日本と共に中国牽制用の外交戦略を発表する動きを見せている。

 朝日新聞は2日、米日政府が6日の両国首脳会談で「自由で開かれたインド太平洋戦略」を米日共同外交戦略として表明する案について最終調整中だと、複数の日本政府関係者の話を引用して報道した。

 この戦略は、米日同盟を中心に置き、市場経済と民主主義の国家であるインドおよびオーストラリアと連係して、南シナ海と東シナ海で中国を牽制しようとするものだとこの新聞は伝えた。新聞は「自由で開かれたインド太平洋戦略」は、安倍晋三首相が昨年8月にケニアで開かれたアフリカ開発会議の基調演説で初めて言及したものだと付け加えた。太平洋からペルシャ湾に達する地域を「自由と法の支配、市場経済を重視する場所」と規定して、ルールに基づいた社会基盤施設の整備と貿易・投資、海洋安全保障協力を進める戦略だ。中国が大規模資金を投じてアジアとアフリカで行っている「一帯一路」(陸・海上のシルクロード)戦略に対する米日の牽制が伺える。そのためにトランプ大統領と安倍首相は、インドとオーストラリアを含めた4カ国首脳級の戦略対話など連係策を協議するだろうと同新聞は伝えた。

 日本は米日同盟を基礎にオーストラリア・インドとともに中国を牽制する戦略を中国浮上後に持続的に追求してきた。中東からインド洋を経て日本に原油を運送する「シーレーン」(海上交通路)は安倍政権の防衛戦略の基本軸だ。

 日本は今年初め、オーストラリアと相互軍需協定の内容を改定し、弾薬提供まで可能にさせた。インドに対しても安倍首相は、2014年に京都まで自ら出向きナレンドラ・モディ首相を接待し、その後も両国首脳が毎年交替で相互訪問している。7月には米軍、インド軍と日本の自衛隊は、インド洋上で連合訓練「マラバール」訓練を歴代最大規模で実施した。

 日本では中国を牽制するためにも米日同盟しか選択肢がないという認識が多い。代表的な米国政治専門家である中山俊宏慶応大学教授は先月30日、記者懇談会で「日本が中国中心の秩序を拒否するならば、独自にできる選択肢は現実的にない」と話した。彼は「であるならば残るのは米日同盟だ。日本にはプランBはない。こうした認識が国民の間で共有されている」と話した。

日本の警察がドナルド・トランプ米大統領の娘のイバンカ氏と夫人のメラニア氏の警護のために作った女性警戒部隊=NHKホームページよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 5~7日のトランプ大統領の訪日に合わせ、日本の警察は1万人以上を動員して検問検索を実施し、一部の道路の通行も制限する。トランプ大統領の長女イバンカ氏と夫人のメラニア氏の警護のために、女性警察機動隊員数十人で構成された「女性警戒部隊」も創設した。小型無人機を捕獲するために大型無人機で構成された「無人航空機対処部隊」も配置する。

 安倍首相は、トランプ大統領の好みを考慮して、初日の5日には東京の鉄板焼き店で夕食を共にする予定だ。トランプ大統領がステーキが好きという情報により、牛肉鉄板焼きで有名な店を選んだと日本のマスコミは伝えた。

東京/チョ・ギウォン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/817189.html 韓国語原文入力:2017-11-02 17:15
訳J.S(1669字)

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