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原発輸出から「解体技術輸出」へと政策変える

登録:2017-10-23 06:54 修正:2017-10-24 13:17
文在寅大統領//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、新古里(シンゴリ)5・6号機公論化委員会の勧告に対し、「政府は新古里5・6号機の建設を速やかに再開する」として、受け入れる意思を明らかにした。また、新規原発建設計画を全面中止し、原発の解体研究所を東南圏に設立するなど、脱原発政策も変わりなく推進すると述べた。熟議民主主義の成果である勧告案を受け入れながら、同時に原発解体研究所を基地にして古里(コリ)1号機など国内の老朽化した原発の解体に備え、関連技術を蓄積し、今後440兆ウォン(約44兆円)に達すると予想される海外原発の解体市場を先取りできるよう後押しするということだ。李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クネ)政府の「国内の原発の拡大と海外への原発の受注政策」廃棄を有力な輸出手段の喪失として受け取る側に「原発解体市場への進出」という代案を提示し、脱原発政策を一層強力に推進するという「文在寅式脱原発構想」を示したということだ。

 文大統領は同日、書面でこのような立場を表明し、「工事中断という私の公約を支持して下さった国民の方々も公論化委の勧告を尊重し、大局的に受け入れてくださることをお願いする」と呼びかけた。

 文大統領は「政府は公論化委の勧告を履行するための後続措置と補完策をまとめる」とし、「古里と月城(ウォルソン)地域の住民が安心できるように原発の安全基準をより強化し、断層地帯の活動状況と地震に対する研究もさらに強化する」と話した。また、原発の不正の清算と原発管理の透明性強化も約束した。

 文大統領は「脱原発をはじめとするエネルギー転換政策を支障なく推進する」という点も明確にした。文大統領は「これ以上の新規原発の建設計画を全面中断し、エネルギー需給の安定性が確認され次第、設計寿命を延長して稼動中である月城1号機の稼動を中断する」と明らかにした。文大統領は「次期政府が脱原発の基調を引き続き維持できるよう、天然ガスと新再生エネルギーの拡大に拍車をかける」と付け加えた。

 原発の解体技術の確保と輸出に力を入れるという構想も明らかにした。文大統領は「原発解体研究所を東南圏に設立して原発の解体に備える一方、海外の原発解体市場を先取りしていけるよう積極的に後押しする」と話した。古里1号機の解体経験などを蓄積し、2020年代には寿命が尽きる国内の原発11基の解体に備え、2020年代に183基、2030年代に127基、2040年代に89基の計400基以上が解体される海外原発の解体市場の攻略に乗り出すということだ。

 文大統領は471人の市民参与団を通じた公論化のプロセスについて「自分の意見と違う結果についても承服する熟議民主主義の模範を見せてくれた」とし、「今回の経験を通じて社会的対立の懸案を解決する多様な社会的対話と大妥協がさらに活発になることを期待する」と話した。

チョン・ユギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/815551.html 韓国語原文入力:2017-10-22 22:32
訳M.C(1442字)

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