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プーチン「対北朝鮮制裁はすでに限界」原油遮断に拒否の意

登録:2017-09-05 23:43 修正:2017-09-06 07:13
文在寅大統領とロシアのプーチン大統領=資料写真//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が4日夜、ロシアのウラジミール・プーチン大統領との通話で、北朝鮮の6回目の核実験への後続対策として、北朝鮮に対する原油供給の中断に言及したことに対して、プーチン大統領が否定的な反応を見せた。6日、ウラジオストックで予定された韓ロ首脳会談で、原油供給を含む対北朝鮮制裁方案にどのような結論を導き出すかに関心が集まっている。

 文大統領はこの日の通話で「北朝鮮に対する原油供給の中断と北朝鮮の海外労働者輸入禁止など、北朝鮮の外貨収入源を根本的に遮断できる方案を国連安全保障理事会で真剣に検討しなければならない」と求めた。これに対してプーチン大統領は「外交的解決」を強調し、韓ロ首脳会談で議論しようと答えたと伝えられた。しかし、プーチン大統領は5日、中国福建省の廈門で新興5カ国(BRICS)首脳会議後に開かれた記者会見で「対北朝鮮制裁はすでに限界に達した。全く効率的でない」として、制裁の強化に反対する意を明確にした。プーチン大統領は「私たちがいくら北朝鮮に影響力を行使しても北朝鮮の路線は変わらないし、数百万の北朝鮮住民の苦痛を加重するだけ」とし、「彼ら(北朝鮮)は自分たちが安全だと感じられなければ草を囓っても核プログラムを放棄しないだろう」と話した。

 プーチン大統領は続けて「現在ロシアと北朝鮮の交易は事実上ゼロ状態だ。第1四半期(ロシアの北朝鮮に対する)原油・石油製品供給は4万トンだった。他の国には4億トンを輸出している。北朝鮮労働者のロシアへの送出もすべて合せても3万人だ。殆どないに等しい」と話した。ロシアの北朝鮮に対する原油供給や北朝鮮労働者の雇用規模が少ないため、これを中断しても制裁としての意味がないという主張だ。

 米エネルギー情報庁(EIA)の資料によれば、中国の一日当たり原油輸出量は北朝鮮の一日当たり原油消費量(1万5千バレル)の3分の2水準と推定される。北朝鮮に対する原油供給の“大手”は中国であるのに、文大統領がロシアに対しこの問題を言及したことは、国連安保理で議論する際にも対北朝鮮制裁にロシアの参加を引き出すためと見られる。7月の二度にわたる北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星-14」型試験発射以後、安保理が対北朝鮮制裁を議論した時も、原油供給の中断は中国とロシアの反対で制裁項目から除外された。大統領府関係者は「普段から文大統領は原油と関連して、正常な国家間取引でなくとも国境を行き来する密貿易を防ぐだけでも相当な制裁効果があると感じている」と伝えた。

チョン・インファン、キム・ボヒョプ記者、北京/キム・ウェヒョン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/809808.html 韓国語原文入力:2017-09-05 22:01
訳J.S(1326字)

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