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2016年最後のろうそく、80万人集まり“送朴迎新”

登録:2016-12-31 22:31 修正:2017-01-09 22:34

 2016年は最後の日までろうそくが燃え上がった。

 丙申年最後の夜の31日、ソウル鍾路区(チョンノグ)光化門(クァンファムン)広場で10回目のろうそく集会“送朴迎新-汎国民行動”が開かれた。主催した「朴槿恵(パク・クネ)政権退陣非常国民行動」(退陣行動)は午後8時基準で80万人以上が広場に集まったと明らかにした。

 「朴槿恵大統領を送り丁酉年新年には新たな韓民国を迎える」という意味で名付けられた“送朴迎新”第10次ろうそく集会は深夜12時、除夜の鐘打鐘式を経て新年初日未明まで行われる予定なので、普段より遅い午後7時に本集会が始まった。数十万人の市民はろうそくを持って光化門広場に座り、朴槿恵大統領の即刻退陣と黄教安(ファン・ギョアン)内閣の辞退、積弊清算を祈った。

31日、ソウル鍾路区の光化門広場で第10回ろうそく集会「送朴迎新-汎国民行動」が開かれた。「送朴迎新コンサート」を終えた後、市民が空に爆竹を打ち上げている=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 ミュージカル和順(ファスン)チームの公演で本集会が始まり、二カ月を超えて続いてきたろうそく集会を振り返る映像が上映されると、見ていた市民が感動に目がしらを赤らめもした。キム・テファンさん(52)は「これまで2カ月間、国民がこのように同じ意をもってろうそくを掲げ、国民の力で結局大統領を弾劾させた。国家の主人は国民だという言葉が教科書だけに出てくる言葉ではないことを、直接確認できた」とし感激を表わした。キム氏は「まだ終わりではないことを皆が知っている。新年には朴槿恵大統領をはっきりと引きずり下ろして、本当に新しい国を作りたい」と話した。

「朴槿恵拘束」を叫んで行進する人々=ホ・スン記者//ハンギョレ新聞社

 本集会に先立ち開かれた市民自由発言台では、各種懸案に対する朴槿恵政権と黄教安内閣のあらゆる失政を批判する発言が続いた。老後希望ユニオンのイ・サングォン共同代表は「あちらで『朴槿恵を愛する会』など朴槿恵大統領弾劾に反対する高齢者たちが集会をしているが、朴槿恵大統領の即刻退陣を要求する高齢者も多いということを示すために舞台に上がった」として「OECD国家のうち、韓国の高齢者貧困率が最上位だという。朴槿恵の公約である高齢者基礎年金はどこに消えたか? それまでチェ・スンシルの財布に入ったのか」と批判した。イ代表は「国民を欺瞞して絶望に落とし入れた朴槿恵氏をとうてい許すことはできない」として「高齢者も頭にきた。朴槿恵を直ちに拘束せよ」と叫んだ。人道主義実践医師協議会のチョン・ヒョンジュン政策室長は「鳥インフルエンザが全国を覆い、今マートでは卵1パック(30個)が1万5000ウォン(約1450円)だという。こんなになるまで、黄教安大統領権限代行は大統領コスプレをして、THAAD配備と韓日軍事情報協定締結を押し切って、国民の健康と安全は無視した」として「鳥インフルエンザよりはるかに恐ろしいのが黄教安内閣」と批判した。

 事前行事として開かれた「何の旗、大祭典」には「一人で来た人々」、「民主猫総」、「ハムネスティ」など既に有名になった“スター旗”はもちろん、「高血糖」、「韓国油ウナギ早わかり協会ニューヨーク支部」 (「油ウナギ」は韓国大統領選挙への出馬が予想されている潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長のあだ名である)など、面白おかしい新しい旗も登場して、ろうそく集会に活力を吹き込んだ。この席で民主労総公共輸送労組国立オペラ合唱団支部の組合員は舞台で「勝利の歌」など有名オペラ曲を格好良く公演し参加者の拍手を受けた。

「何の旗、大祭典」に参加した多様な旗=コ・ハンソル記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵大統領弾劾に反対する保守団体も同日、ろうそく集会に対抗する応戦集会を開いた。「朴槿恵を愛する会」(朴サモ)など50あまりの保守団体で構成された「大統領弾劾棄却のための国民総決起運動本部」(弾棄国)はこの日午後、徳寿宮(トクスグン)大漢門の前で「第7回弾劾反対送火迎太太極旗集会」を開いた。送火迎太とは「ろうそくを送り太極旗を迎える」という意味だという。主催側は100万人以上が参加したと主張した。

 彼らは3時30分頃に1部行事を終え、大漢門を出発して小公路(ソゴンノ)、韓国銀行、南大門(ナムデムン)ロータリー、中央日報社を経て大漢門に戻る市街行進を行い、一部の参加者が中央日報社に進入しようとしたが警察と30分間余り対立したりもした。

 主に中壮年層と老年からなる参加者は、太極旗とともに「ゴリ押し弾劾源泉無効」、「だまされるな偽り扇動」などの字句が書かれたプラカードを持って「弾劾無効国会解散」を叫んだ。この集会に参加したセヌリ党のキム・ジンテ議員は「当初から弾劾理由にはなりえなかった」として「太極旗の波がはるかに巨大に波打つので、憲法裁判所で必ず弾劾は棄却されるだろう」と声を高めた。

ホ・スン、コ・ハンソル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/776837.html 韓国語原文入力:2016-12-31 20:30
訳J.S(2155字)

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