朴槿恵(パク・クネ)大統領が職務停止の直前までセウォル号の遺族の傷口に塩を塗った。朴大統領は9日の国会の弾劾訴追案可決直後にチェ・ジェギョン民政首席秘書官の辞表を受理し、後任にチョ・テファン弁護士を任命した。チョ首席秘書官はセウォル号特別調査委員会の副委員長だった昨年、真相究明活動妨害や暴言で遺族たちの憤慨を買った人物だ。
セヌリ党の推薦で副委員長になった彼は、当初から委員会の活動を妨害し、昨年6月にはイ・ソクテ委員長の辞退と委員会の解体を要求して「欠勤闘争」を行った。この途中には「世を惑わし民を欺く」「税金泥棒」「戦利品うたげ」などの暴言でセウォル号の遺族らと委員会を侮辱した。最近マスコミに公開された大統領府の故キム・ヨンハン元民政首席秘書官の備忘録には「セウォル号真相調査委17人-副委員長兼事務総長(政治志望生・好)、①チョ・テファン」というくだりがある。チョ氏が大統領府の意向によって委員会に加わったという疑いが持たれる。朴大統領がこのような彼を民政首席秘書官に座らせたことは、特検の捜査と憲法裁判所の弾劾審判に提起されるセウォル号の疑惑に積極的に対応するという意図に見える。しかし権限が停止された大統領が大統領府の秘書室を動員することはそれ自体が違法であり弾劾理由になりえる。
朴大統領はこのようにろうそくの灯で示された市民感情も弾劾票決も相変らず認めずにいる。反省知らずだ。特に自分の政治生命延長のためにセウォル号の遺族の傷口に再び塩を塗るような態度は人間に対する最低限の礼儀さえ見い出せない。
韓国語原文入力:2016/12/11 17:52