韓国のオ・ジュン国連大使は3日(現地時間)、日本軍慰安婦問題に対する昨年の韓日政府間「12・28合意」と関連し、「韓日双方の問題として終わっただけで、国際的問題として慰安婦問題が終結したわけではない」と述べた。
オ大使は同日、国連韓国代表部で開かれた国会外交統一委員会の国政監査で、共に民主党のソル・フン議員が「被害者の立場を抜きにした誤った交渉」だとして、昨年の合意を批判したことに対し、このように答えた。オ大使は「韓日間の外交関係を正常化しようとする意志で(12・28合意を)行ったものと理解している」としたうえで、「韓日双方の外交懸案としての慰安婦問題が終結した」との認識を示した。さらに彼は「しかし、国連など国際舞台で(慰安婦関連)議論が続くことに対し、直接的な影響を与えるものではない」として、「国際問題、多国間問題としての慰安婦問題、女性に対する戦時性暴力問題は12月の合意で終わったわけではない」と付け加えた。
しかし、オ大使の発言は原則的な発言であり、多国間外交舞台で政府が引き続き慰安婦問題の公論化を進めるという意味ではないものとみられる。日本が「合意違反」として問題を提起することが確実であるからだ。実際に、「12・28合意」は韓日両国が国連など国際舞台で慰安婦問題について互いに対する非難と批判を自制することを明示している。ユン・ビョンセ外交部長官も3月2日、スイスのジュネーブで開かれた国連人権理事会の高位級会議での演説で、日本軍慰安婦問題について一言も触れなかった。したがって、オ大使の発言は、議員たちの批判に対する防御的釈明か、国際舞台で(政府ではなく)民間レベルでの問題提起は可能だという程度の説明と見られる。
外交部のチョ・ジュンヒョク報道官は4日、内信・外信ブリーフィングで「日本軍『慰安婦』被害者問題は第一に、韓日両国間の外交懸案、第二に普遍的人権問題としてグローバルな問題、第三に、記憶されるべき歴史の教訓として歴史性、第四に、被害者個人の尊厳と名誉回復という複合的性格を持つ問題」だとしたうえで、「12・28の合意で妥結されたのは、このようなさまざまな側面の中で韓日両国間の外交懸案としての慰安婦被害者問題であり、(オ・ジュン)国連大使の言及も、このような文脈で理解している」と明らかにした。チョ報道官は「合意が誠実に履行されるという前提のもと、韓日両国政府間外交懸案として慰安婦被害者問題が再び政府レベルで提起しないという意味であり、戦時性的暴力など、普遍的価値として女性の人権、人権保護の増進のための国際社会の議論など他の側面での取り組みは続くだろう」述べた。