北朝鮮国防委と人民武力部が公式要求
軍通信線も再接続
国連の対北朝鮮制裁決議から3カ月
各国報告書提出期間に合せ
韓国政府「国際制裁に亀裂を入れる狙い」
韓国に対する対話の提案で北朝鮮が攻勢を強めている。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長が南北軍事当局会談の必要性を強調したのに続き、北朝鮮の国防委員会と人民武力部が相次いで軍事会談を提案した。
北朝鮮の対話・交渉の提案は次第に具体化している。 金委員長は今月6~7日、第7回党大会中央委総括報告で「軍事的緊張と衝突の危険を減らすための実質的措置」として「南北軍事当局間の対話と交渉が必要と認める」として、間接的に意志を示した。 その後20日には北朝鮮国防委が「南北軍事当局会談提案」を明記した公開書簡を発表したのに続き、軍事当局の人民武力部が21日に実務接触のタイミングまで含めた一層具体化した通知文を対話相手の韓国国防部に送った。
特に実務接触のタイミングとして要求した「5月末または6月初め」が注目に値する。 国連安全保障理事会(安保理)の対北朝鮮制裁決議2270号が発議(3月2日)されてから3カ月になる時期だ。 最近スイスやロシアなどの国連加盟国が相次いで2270号決議を履行するための国内法令を整えているのは、決議発議から90日後に制裁履行報告書を提出しなければならないためだ。 英国政府も21日(現地時間)、今月末を期限に施行しなければならない対北朝鮮金融制裁関連指針を発表した。 そのため韓国政府は、北朝鮮の攻勢的対話提案には国際制裁に亀裂を入れる狙いがあると把握している。
すでに「核保有国」であると宣言した北朝鮮の、朝米平和協定など今後の対話局面の布石との解釈もある。 安保理決議2270号は、対北朝鮮制裁のみならず49~50項で北核問題の平和的解決を明示している。 北朝鮮は相次ぐ対話提案で「朝鮮半島の平和と民族の安全」を唯一強調してきた。 北朝鮮が21日「西海(ソヘ)地区軍通信線」を通じて通知文を送ったことも「柔軟な態度」を示す意図と見られる。 南側が開城(ケソン)工業団地の操業を全面中断した翌日の2月11日、北朝鮮は「南北間の軍通信と板門店連絡通路の閉鎖」を宣言した。
安保理決議2270号採択から90日目になる時期と、6・15南北共同宣言記念行事、8・15行事、8月の韓米連合軍事訓練の乙支(ウルチ)フリーダム・ガーディアン(UFG)を控え、北朝鮮の対話攻勢が強まる見込みだが、韓国政府は「北朝鮮との対話にあっては非核化措置が最優先されなければならない」という立場を繰り返している。 北朝鮮の対話提案に対して積極的な戦略的判断と対応がなければ、守勢に追い込まれる憂慮が専門家の間から出ている。