サムスン電子のインド工場の労働者が「結社の自由」などの労働権に制約を受けているという報告書が出された。
インドの市民団体「開発と平和のための市民主権」は、ノルウェーの市民団体「私たちの手に未来が」と共にサムスン電子などグローバル企業のインド現地工場の労働条件を調査した「差異に注意せよ」というタイトルの報告書を16日にホームページ(cividep.org)に掲載した。
報告書は、サムスン電子のインド南部タミルナド州スリペルムブドゥール工場で約2000人の労働者が働いているが、労組を作ったり加入すれば解雇の危険があると明らかにした。 労働者は「労組に加入すれば解雇されると同僚から聞いた」 「管理者が労組活動を知れば私たちを直ちに解雇するだろうから労組の結成は不可能だ」などと証言した。
報告書はそのために労働者が過度な業務量などに対して不満を提起する通路がないと指摘した。 また、インド現地の法律は修習社員も有給の病気休暇を取れるよう定めているが、実際には病休届けを出せば賃金は支払われないので無理して働くしかない場合があるという。
これに対してサムスン電子は「インド工場の労働条件を再調査したが問題は発見できなかった。 現地の労働と人権に関する法律を遵守しており、国際人権基準に合わせて運営している」と明らかにした。