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名古屋の強制労働現場を再び訪れた勤労挺身隊ハルモニたち

登録:2015-10-09 22:26 修正:2015-10-10 04:58
日本植民地時代に12〜14歳の若さで日本の勤労挺身隊に強制動員された朝鮮の少女たちの写真。三菱名古屋航空機製作所で賃金ももらえないまま強制労働し、解放後数十年間、三菱重工業側に賠償と謝罪を求めてきた=名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会提供//ハンギョレ新聞社

 勤労挺身隊強制動員に対する賠償訴訟を進めている被害者ハルモニ(お婆さん)たちが、日本植民地時代に連れて行かれた名古屋を訪れ、上告の取下げと賠償の履行を求める予定だ。

 「勤労挺身隊ハルモニと共にする市民の会」は9日、大法院(最高裁)で裁判が行われている勤労挺身隊被害賠償訴訟の原告であるヤン・クムドクさんなど4人が名古屋に向けて出発したと明らかにした。

 彼女たちは今年6月、三菱重工業に対する被害賠償訴訟の控訴審で1人当たり1億2000万ウォン(約1200万円)の支給を命じる判決を受けた。ところが、三菱側はすぐに上告して大法院で裁判が行われる。彼女たちはほとんど80代を超える高齢で、確定判決後も財産調査と強制執行などの手続きに時間がかかる場合は、賠償を受けられないかもしれないという不安感を示している。

 彼女たちは10日、「原告に笑顔を」というテーマで開催される訴訟を支援する日本の市民団体と韓国の市民団体の共同会議に参加する予定だ。日本と韓国で訴訟を支援する7団体は同日、強制動員の補償運動の国別の違いを確認して、今後賠償を受けるための闘争の方向を議論することにした。そして、日本政府と企業が勤労挺身隊被害賠償訴訟の大法院上告を取り下げ、高裁の判決を履行することを求めるアピールを共同で採択する予定だ。

日本政府が強制労働を強いられた勤労挺身隊被害者に厚生年金の脱退金で199円(1844ウォン)を支給したことで1月に光州市議会で開かれた記者会見で、勤労挺身隊被害者ハルモニのキム・ジェリムさんが「あきれ返る」と涙を流している=広州/連合ニュース//ハンギョレ新聞社

 日本の市民団体「名古屋三菱・朝鮮女子勤労挺身隊訴訟を支援する会」(以下、名古屋訴訟を支援する会)は、「これ以上健康が悪化する前に、名古屋で原告たちに会い、思いを聞かせてもらいたい」と原告を招待した。原告たちは第2次世界大戦当時の1944年5月に「お金を稼ぎながら学校も通える」という日本人校長の懐柔などで騙され、三菱重工業名古屋航空機製作所に動員され、賃金ももらえず重労働を強いられた。原告たちは1999年3月、日本の裁判所に損害賠償請求訴訟を提起したが、2008年11月までに1、2、3審で相次いで敗訴したことを受け、2012年10月に国内で訴訟を起こした。 

 高橋誠・名古屋訴訟を支援する会共同代表は「強制労働の場所である名古屋で改めて訴訟の勝利を誓いたいと思う。韓日市民団体の連帯で、健在の間、ハルモニたちに必ず勝利の喜びを味わってもらいたい」と述べた。

 原告4人を含む「勤労挺身隊ハルモニたちと共にする会」一行22人は10日、昭和東南海地震の犠牲者追悼碑の訪問と韓日訴訟支援団体間の交流行事を終えて11日に帰国する。

アン・グァンオク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: :2015-10-09 13:58

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/712168.html 訳H.J

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