44人のうち34人(77%)がファン・ウヨ長官に意見書伝達
周辺の歴史学者のうち国定化に賛成する人は見当たらない」
朴槿恵(パク・クネ)政権の「韓国史教科書国定化」推進を制止するためソウル大歴史専攻教授たちと全国の小中高歴史教師たちが名前を連ねて立ち上がった。 歴史学界と歴史教育界の専門家たちが反対意見を公式化したわけで、「国定化最終決定」を控えた政権にとって少なからず負担になるものと展望される。 教育部は9月末、「2015改正教育課程」総論と各論を告示し、韓国史教科書の国定化可否を発表するとしている。
オ・スチャン国史学科教授とユ・ヨンテ歴史教育学科教授などソウル大の歴史関連5学科と教授34人は2日、ファン・ウヨ副首相兼教育部長官に「ファン・ウヨ教育部長官に差し上げる意見書」を伝達した。 意見書で国史・東洋史・西洋史・考古美術史学科と師範大歴史教育科の教授44人のうち、77%にあたる34人が実名で「韓国史教科書国定化反対」の意向を明らかにした。
オ教授とユ教授はこの日午後2時、政府ソウル庁舎でファン副首相と面談した。 韓国社会と学界で“象徴性”が強いソウル大歴史専攻教授の圧倒的多数が政府の政策に集団で反旗を翻したことは前例を探し難い異例なことだ。 韓国史教科書の国定化に対する学界の憂慮がどれほど強く厳重なのかを傍証する。
オ教授とユ教授はファン副首相との面談直後、政府ソウル庁舎正門で記者懇談会を開き、丁重だが断固たる「国定化反対」を盛り込んだ意見書を公開した。 ソウル大教授は「歴史(韓国史)教科書の国定化は憲法精神と合致せず、国家と社会のために望ましくない」として「周辺の歴史学者の中に国定化に賛成する人は見当たらない」と明らかにした。
全国の中学・高校の歴史教師と小学校教師も2日、「韓国史教科書の国定化および歴史教育課程改悪に反対する現場歴史教師2255人宣言」を発表した。昨年10月の「第1次国定化反対」宣言の時は1034人が名前を連ねたが、今回は実名で反対意思を明らかにした歴史教師の数字が2倍以上に増えた。
教師たちは宣言文を通じて「政府が現場教師たちの反対にもかかわらず韓国史教科書の国定化を決めるならば、直ちに国定教科書廃止運動を行い代案歴史教育を実践するだろう」と警告した。
大多数の歴史専門家たちの強い反対にもかかわらず、金武星(キム・ムソン)セヌリ党代表は2日、国会代表演説で繰り返し国定化を主張した。 金代表は「偏向した歴史観に基づく教育で混乱を与えないよう、徹底して事実に立脚し中立的な見解を備えた“国定歴史教科書”の導入が絶対に必要と考える」と明らかにした。