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教授・移住労働者・アルバイト「私たちも労働者だ」

登録:2015-05-01 22:08 修正:2015-05-02 06:02
1日、アルバイト労組の組合員約300人がソウル鐘路一帯でマクドナルドをはじめとするファーストフード業界の低賃金・不安定労働条件の改善を要求してデモ行進を行っている=アルバイト労組提供//ハンギョレ新聞社

 「私たちも政府が進める大学構造調整の中で雇用不安に直面している労働者です。労働者としての基本的な権利を守る力があまりにも不足しています」

 ノ・ジュンギ全国教授労働組合(教授労組)委員長(ハンシン大学教授)は、メーデーの1日、いまだに労働者として認められない教授たち境遇を打ち明けた。教授労組は先月20日、雇用労働部に労組設立申告書を提出したが、3日後に返戻された。

 教授労組は、2001年の設立以来14年間「合法労組」として認められず、制度の外側に留まっている。 1999年に作られた「教員の労働組合設立及び運営等に関する法律」で定義した「教員」には、小中高校の教師だけが含まれるからだ。ノ教授は「(私立大学の理事長の口から)『教授たちの首を跳ねてやる』という暴言まで出るような状況にもかかわらず、教授たちには労働権を要求する権利がない。労組合法化のために憲法訴訟など、様々な方法を検討している」と述べた。

 法の保護の外側にいる労働者たちにも5月1日は「メーデー」だ。しかし、10年間も合法労組として認められない移住労働者労働組合(移住労組)の表情は明るくない。メーデーのイベントで移住労働者たちの姿はあまり見られなかった。ウダヤライ移住労組委員長は「ほとんどの移住労働者たちは、メーデーにも働かなければならない。だから先週の日曜日に私たちだけのメーデーイベントを開いた」と述べた。

 2005年に初めて提出された移住労組設立申告書は、「未登録移住労働者が組合員に含まれている」との理由で返戻された。移住労組がソウル地方労働庁を相手に提出した返戻処分取消訴訟は、10年間も裁判所で係留中だ。ウダヤライ委員長は「今日も多くの移住労働者が労組もない零細な事業所で働いている。劣悪な労働状況を改善する方法は、労働組合が交渉権を得て、事業主と話し合うことだけだ。私たちも労働者なのに、なぜ労組を持つ権利を享受できないのか」と述べた。

 「アルバイト労組」は2013年、合法労組として認められたが、いまだアルバイトを労働と看做さない根強い認識と戦い続けている。メーデー前日である30日、アルバイト労組は、アルバイト労働者を「アルバイト生」と表現するマスコミの報道の自制を求める内容の意見書を、言論仲裁委員会に提出した。アルバイト労組のイ・ヘジョン事務局長は「単に小遣いを稼ぐ学生を意味する『アルバイト生』と呼ばれては、アルバイト労働という認識が確立されない。このような認識のために、当然守られるべき労働規定すら無視されている。生計型アルバイト労働者が増えた分、労働者という認識を明確にしなければならない」と述べた。

 1日、アルバイト労組の組合員約300人は、ソウル鐘路(チョンノ)一帯でマクドナルドをはじめとするファーストフード業界の低賃金・不安定労働条件の改善を要求するデモ行進を行った。ク・キョヒョン委員長など8人は、鐘閣(チョンガク)近くのマクドナルド貫勳(クァンフン)店に入り、時給引き上げなどを要求して店を占拠するデモを行って連行された。

1日、ソウル鍾路一帯で最低賃金引き上げを要求するデモ行進を終えて曹渓寺の向かい側にあるマクドナルド貫勳店を奇襲占拠しようとしたアルバイト組合員が警察に連行されている=アルバイト労組提供//ハンギョレ新聞社

パン・ジュノ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力: 2015-05-01 19:53

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/689452.html  訳H.J

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