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「済州4・3」の和解・共生方案がセマウル運動?

登録:2015-03-13 20:31 修正:2015-03-14 09:03
昨年4月3日、 4・3犠牲者追悼式が開かれた済州市4・3平和公園墓地で犠牲者遺族が故人を追慕している。この日の追悼式は政府が「4・3犠牲者追悼日」に指定して初の国家行事だったが朴槿恵大統領の代わりにチョン・ホンウォン首相が参加した。済州/イ・ジョンヨン記者//ハンギョレ新聞社

 第67周年済州(チェジュ)4・3犠牲者追悼日を約20日後に控え、セヌリ党済州道党が済州4・3の和解と共生、道民大統合を議論するために用意した討論会で、不意にセマウル運動を称賛したり盧泰愚(ノ・テウ)元大統領の6・29宣言を大韓民国最高の大統合事例というなど、4・3とは関係のない発表をした。

 12日午後、4・3犠牲者遺族など500人余りが参加した中で済州商工会議所国際会議場で開かれた「和解と共生のための済州4・3道民大討論会」で最初の主題発表者として立った大統領直属国民大統合委員会チェ・ホンジェ国民統合企画団長が4・3とは全く関係の無い発表をした。

 セヌリ党済州道党が主催して、道党4・3特別委員会と4・3遺族会、警友会道支部が共同主管したこの日の討論会は「4・3解怨と完全な解決のための方案を提示し、道民統合に土台を置いた未来指向的・持続的地域発展のための政策的代案を用意するために」開かれた。

 チェ団長は「今は国民大統合時代」という主題発表で「6・25戦争で貧困に苦しんだ1960年当時、朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が海外に行って『韓国に高速道路を縦貫させる』と金を借りてきた」として朴前大統領を持ち上げた。 また、葛藤の原因を『国民の不信からもたらされた』として、米国産牛肉反対ろうそく集会などを代表的な葛藤事例に挙げた。

 チェ団長は「セマウル運動当時には全国民が皆一緒に良い暮らしをするために一つになった」と言及するかと思えば、6・29宣言を「大韓民国最高の大統合事例」として挙げて「盧泰愚元大統領が大義を持って国民の要求を受け入れた韓国版名誉革命」というなど、強引な屁理屈発言もした。 チェ団長は6・25克服と産業化の圧縮達成、セマウル運動も大統合事例に挙げた。

 4・3問題の解決と関係ないチェ団長の発表が続くと、参加者たちは「今、何の発表をしているのか」と囁いたり、発表資料をしまってしまう姿も目についた。 チェ団長は発表が終わると席をはずした。

 ソン・スンムン済州4・3遺族会常任副会長は「国民大統合委員会の団長が4・3和解と共生、大統合のためにどんな話をするか期待したがとても残念だ。 生活指導者研修発表のような内容だ。 和解・共生方案を議論しようというのに、なぜセマウル運動や6・29宣言が出てくるのか。 セマウル運動の話をすれば遺族たちの耳に入ってくるか」と批判した。

 座長を務めたユ・チョルイン済州大教授も「今日の発表はあたかも政府の政策広報物を見ているようだった。 どのように統合するかについて言及がなく残念だった」と話した。

 カン・ジヨン セヌリ党道党4・3特別委員長は「国民大統合委員会が良い話をしてくれると思っていたが、栄養のない言葉だけをならべて、参席者の不満が強かった。私たちが発表者を間違って交渉した」と述べた。

済州/ホ・ホジュン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/682146.html 韓国語原文入力:2015/03/13 16:54
訳J.S(1414字)

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