京畿道城南(ソンナム)市の板橋(パンギョ)テクノバレー祝祭での換気口崩壊事故に関連し、京畿道と京畿道傘下の機関である京畿科学技術振興院、そして城南市が、「イベント主催者として名義を盗用された」と主張しているが、京畿科学技術院が今回の事業計画の支援決定から広報、関係機関協力要請に積極的に関与していたことがわかった。 名義盗用論議が起きているのは、主催者は安全管理責任を負うためだ。
19日、『ハンギョレ』が単独入手した京畿科学技術院などの「板橋テクノバレーフェスティバルイベント支援計画検討」という報告書および「支援決定通知」文書などを見ると、『イーデイリー』側はイベントの10日前の今月6日、京畿道と京畿科学技術院に「板橋テクノバレーフェスティバル主催・主管機関行事支援要請」の公文書を送り、2億ウォン(1ウォンは約0.1円)の総行事費のうち舞台設置費3000万ウォンと、主催と主管を京畿科学技術院と京畿道に広報し、行事進行の安全事項などに対する協力事項を要求していた。
京畿科学技術院はこれに伴い、今月10日に「参加市民が3000人と予想され、予算負担を減らす側面で非常に肯定的な事業」という検討意見と共に2000万ウォン以内の支援意見書を出した。 京畿科学技術院は当日の行事費のうち1960万ウォンを支援する一方、応急消防および行事広報など諸般の事項を支援する「板橋テクノバレーフェスティバル支援決定通知書」を本部長と院長職務代理の決裁を受けてイーデイリーなどに通知した。
これは今月18日、“名義盗用”を主張した板橋事故対策本部(共同本部長 ナム・ギョンピル京畿道知事、イ・ジェミョン城南市長)の主張とは異なり、この行事が京畿科学技術院の公文書受付および検討、決定などの公式決裁過程を経てなされたことを示している。 対策本部は「イーデイリーが同意を得ずに京畿道と京畿科学技術院、城南市の名称をイベント主催者に無断で使った」と主張している。 しかし、イーデイリーはホームページを通じて「京畿道の傘下機関である京畿科学技術振興院と城南市との合意を通じて主催者として明示した」と名義盗用の主張を否認した。
対策本部はまた「イベント費の一部を支援することにはしたが、支援金はまだ出していないし、便宜上の名称使用は京畿科学技術院が黙認した」と主張したが、事実と異なっていることが明らかになった。 イベント支援を決めた10日、京畿科学技術院は京畿道知事(消防本部災難安全課長)、盆唐区庁、警察などの3か所に「板橋にともなう機関協力要請」という公文書を送り、イベント会場周辺の施設安全点検と場所使用協議に積極的に取り組んだ。 特に京畿科学技術院は、イベント委託企業などにも公文書を送り、現場ブース設置事項を細密に指摘して、未支給だとされた支援金1960万ウォンは、イベント後14日以内に精算結果報告書を受け取ることにしていたことが確認された。 すでに二度にわたりマスコミ広報を通じて京畿道と京畿科学技術院が主催する行事であることを明らかにした状況で、対策本部の“名義盗用”主張は行き過ぎだという指摘が京畿道内部からも出ている。
京畿科学技術院の内部文書を入手
10日前に主催機関から協力要請公文書を受け取り
2千万ウォン以内でのイベント費支援など
本部長などの決裁を受けてイーデイリーへ通知
消防本部・警察にも協力公文書送る
城南市は「祝辞に応じただけ」と弁明したが
協力要請文を受け取り場所使用承諾を通知
対策本部の“名義盗用”の主張がされた18日、ナム・ギョンピル京畿道知事は「京畿道で発生した事故のすべての最終責任は道知事である私にある」として遺族に謝った。 京畿道議会キム・ヨンファン議員は「事故が京畿道で発生したからではなく、京畿道と傘下機関が主催したイベントなので責任があるというのが本質」と話した。 彼は「京畿科学技術院が公式決裁過程を経て主催した行事なのに、京畿道には責任がないというならば、京畿科学技術院はソウル市の傘下機関だとでも言うつもりか」と反問した。
城南市もやはり名義盗用主張と共に無念さを訴えている。 キム・ナムジュン城南市代弁人は「今回の事故が起きた祝祭イベント会場は、一般広場に分類されているところで、事前許可対象ではなくビタ一文も支援したこともない。城南市長宛に祝辞要請が来たので応じただけ」と弁明した。
だが、イーデイリー側と京畿科学技術院は今月10日、城南市にも場所使用申告書とともにイベント場所安全点検を要請する内容の協力要請文などを送っていたことが確認された。 城南市は今月14日、委託業者側に「一般広場施設として広場の設置目的に違反しないよう運営しなさい」として、事実上の場所使用承諾を通知した。
警察は「イーデイリーが科学技術院の他に城南市から1000万ウォン、企業体3社と銀行1行から3000万ウォンを受け取ったという陳述があるが、城南市はこれを否認している。 安全管理の責任問題は主催者が負うことなのでしっかり調査する」と明らかにした。