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[北韓 離散家族対面受け入れの背景と展望] 政府‘離散家族対面’具体事項議論へ…対話局面に入る公算

登録:2014-01-24 21:33 修正:2014-01-25 10:28
北韓が24日、韓国政府と市民社会に送った‘公開書簡’

 24日、北韓が朴槿恵(パク・クネ)大統領の提案した離散家族対面を電撃的に受け入れたのは、南北関係改善を切実に望んでいることを明確に示すものして評価される。 政府もこれを歓迎して、具体的な事項を議論することによって昨年夏に続き再び南北間対話局面が繰り広げられるものと予想される。

 北韓の離散家族対面行事受け入れは突然出てきた。 この日午前、北韓国防委員会が去る16日、北韓の‘重大提案’の受け入れを促す‘公開書簡’を発表したことに対して、この日午後に政府が直ちに拒否の意思を明らかにした直後であった。 当初北韓は去る6日に朴大統領の旧正月前後の離散家族対面提案に対して「良い季節に向かい合って座ろう」として、これを留保した経緯があった。

 しかしその後、韓-米連合軍事訓練の中止など軍事的敵対行為を中止しようという自分たちの‘重大提案’と、この日‘公開書簡’を全て拒否するや韓国が‘拒否できない提案’を出した。 自分たちが離散家族対面と‘一括’で提案してきた金剛山(クムガンサン)観光の再開会談も条件につけなかった。 これは北韓が新年には必ず南北関係改善を成し遂げるという強力な意思を表明したものと解釈できる。

 北韓の強力な対話意志はこの日午前に発表した公開書簡にもよくあらわれている。 この書簡で北韓は、自分たちの提案が‘偽装平和攻勢’ではなく、南北の真の平和のためのものであることを何度も強調した。 過去とは異なり、韓国に対する刺激的表現を使わず、冷静に自分たちの主張を逐一説明した。 形式についても過去とは異なっていた。 最高指導者である金正恩朝鮮労働党第1秘書の特命にともなう書簡であることを明らかにすることによって、北韓が備えられる最上級の形式を取ったわけだ。

 公開書簡でも北韓は心から南北関係改善を望んでいるというメッセージを明確に表明した。 例えば "南北不信と対決の責任は我が民族双方にある。 かんばしくない過去を不問に付して、お互いの力を合わせて南北関係を改善しよう」と提案した。 また、先制的に誹謗・中傷を中断したとも明らかにした。

 北韓が公開書簡で敵対行為の中止を要求し離散家族対面を受け入れたことは、それだけ南北関係の安定が緊要なためであると見える。 チャン・ヨンソク ソウル大統一平和研究院専任研究員は 「金正恩体制の核心課題である人民生活向上のためには安定した南北関係が必要だ。 韓国の疑問を消すために金正恩特命という形式まで取った」と話した。

 今やボールは再びわが国政府に渡された。 この日、北韓の公開書簡を受け取った政府の態度は偏狭だという指摘を受けた。 「言葉ではなく行動を見せなさい」と再び蹴飛ばしてしまったわけだ。 北韓による重大提案の一日後である17日に出した立場よりは多少緩和されたが、依然として硬直した態度であった。 政府はさらに北韓が誹謗・中傷をすでに中断したと明らかにしたことに対しても「韓国内の葛藤誘発のための心理戦ではないことを願う」として疑問を表明した。 この日夜、北韓が離散家族対面を受け入れなかったとすれば南北関係はずっと足踏みせざるをえなかった。

 キム・チャンス コリア研究院研究室長は「政府が北韓の意図を疑うならば、これをテストできる逆提案をすれば良い。 政府が南北緊張の解消と関係改善のための積極的態度を持たなければならない」と話した。

チェ・ヒョンジュン記者 haojune@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/621354.html 韓国語原文入力:2014/01/24 21:15
訳J.S(1712字)

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