本文に移動

[社説] 南北ともに関係改善に乗り出すべき

登録:2014-01-03 14:10 修正:2014-01-04 08:42

 金正恩 北韓国防委員会第1委員長が1日、生放送による新年辞を通じて‘南北関係改善のために積極的に努力する’と明らかにした。朴槿恵大統領も先月31日にマスコミへの寄稿を通じて‘韓半島信頼プロセスのグレードアップに努めたい’と述べた。これを契機に南北当局が共に南北関係改善に積極的に出ることを期待する。

 金正恩の新年辞はチャン・ソンテク粛清以後、国内外の状況を安定的に管理することに焦点を合わせている。‘我々を狙う核戦争の黒い雲はいつも浮んでいる’としながらも、核・ミサイル能力強化などの挑発的発言と明示的な対外非難は自制している。 農業革新や唯一指導体制に対する強調は民心の動揺を防ぐためのものと見られる。南北関係改善に言及したのはこのような脈絡から見て、一貫性はある。しかし南北関係については "関係改善のための雰囲気を整えねばならない" というに留まった。

 北が本当に関係改善を望むならばもう少し具体的な動きを示すべきだ。その出発点は離散家族対面を年初に再開することで進めうる。 朴大統領は "南北対話と交流協力を通じて持続可能な平和を作り出したい" と、基本的な原則を再確認した。‘北韓への人道的支援を持続的に推進する’とも述べた。しかし朴大統領の発言はやはり、具体的な内容に欠ける。特に人道的支援には更に柔軟になる必要がある。‘北が非核化のための確実な意思と実質的行動を見せるなら、韓国は経済開発を積極支援する’という課題も、過去の政権の“非核・開放・3000政策”とほとんど違いがないという点で残念だ。核問題を南北関係とからめることは否定はできないが、南北関係を核問題に従属させる形にしてはならない。

 昨春に最悪だった南北関係は一時改善したものの、9月以後は再び行き詰った状態だ。開城(ケソン)工業団地事業もかろうじて維持されている状況だ。北内部の権力闘争と北に対する圧力を望む国際世論などの不安要素も残っている。政府内の要人らは行き詰まった南北関係を既成事実化して‘安保追い込み’の姿勢も示している。‘1~3月の北韓挑発行為予想’はそのような事例だ。このような態度は南北関係が悪化する契機になる可能性を高め、朝鮮半島関連事案の解決を難しくするという点で問題がある。その結果がどうなるかは、過去5年間の政権を振り返ってみれば簡単に分かる。

 政府は北韓の変化だけを求めるのではなく、主導的に対北政策を繰り広げるよう願う。南北関係の進展は核問題など朝鮮半島に関連する全ての懸案を解決するための礎になるという点を忘れてはならない。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/617948.html 韓国語原文入力:2014/01/01 09:49
訳T.W(1186字)

関連記事