本文に移動

[このひと] "大学が韓国・日本の掛け橋の役割を果たすため全力を尽くす"

登録:2013-07-30 22:38 修正:2013-08-02 03:55
聖学院大学学長に選任された姜尚中(カン・サンジュン・62)教授

 韓国国籍の在日同胞として史上初めて日本の国立東京大学正教授に任用された姜尚中(62・写真)聖学院大学教授が同大学の学長(韓国の総長に相当)に選任された。

 30日、聖学院大学がホームページを通じて明らかにした内容によれば、同大学理事会は去る22日に任期満了を控えた現学長の後任に姜教授を選任した。 任期は来年4月に始まり5年間だ。 韓国国籍の在日同胞が日本の総合大学の学長に選任されたことは史上初だ。

 姜教授はこの日、韓国言論との通話で「重大な責任を感じる」として「今後5年の任期の間、学校が韓国と日本の掛け橋の役割を果たせるよう全力を尽くしたい」と覚悟を明らかにした。

 聖学院大学は埼玉県上尾市にあるキリスト教系の私立大学で、韓国との学術交流が多い学校だ。 彼は東京大学を辞め、去る4月からこの大学で特定学科に所属しない‘全学教授’として仕事をしてきた。 当時、東京大学退任を知らせる記者会見で彼は「上尾市にある教会で洗礼を受け結婚式を挙げた」という縁を紹介して、「出発点に再び戻ろうという思いで聖学院大学を選択した」とも話した。 彼は東京大学名誉教授職も受け持っている。

 1950年在日韓国人2世として日本熊本県で生まれた姜教授は早稲田大学を卒業しドイツ留学を経て、98年に東京大(政治学)正教授になった。 その後15年間にわたり東京大社会情報研究所と情報学研究所教授、現代韓国研究センター長として仕事をしながら、活発な著述活動とテレビ出演、新聞寄稿等を通して在日同胞のアイデンティティ、韓-日関係など様々な分野で自身の独自の見解を主張してきた。

 姜教授は<悩む力>などの著書で日本でも大衆的に広く知られ、最近出した<心>という本もベストセラーになった。 個人史を扱った小説<母>を書きもした。 最近、民主党ホン・イクピョ議員が使って論議を引き起こした‘鬼胎(生まれてはならない人々が生まれたという意)の子孫’という言葉も、姜教授がヒョン・ムアム教授と共同で書いた<岸信介と朴正熙>という本の本文に登場する表現だ。

 在日同胞出身としては昨年、漢方専門医であるチョン・ジョンチョル(64)氏が埼玉県にある単科大学である日本薬科大学の学長に選任されたことがある。

東京/チョン・ナムグ特派員 jeje@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/597773.html 韓国語原文入力:2013/07/30 21:18
訳J.S(1175字)

関連記事