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後回しされた‘経済民主化’…表現変わり下位戦略に転落

登録:2013-02-22 00:34 修正:2013-02-22 21:23

 "経済民主化のように利害関係が多様で、組織的に反対する勢力がある事案が国政目標で順位が下がれば確実に推進動力喪失につながる。"

 新政府の国政運営青写真で経済民主化の優先順位が後まわしにされたことについて、公正取引委員会のある幹部はこのように語った。 大統領職引継ぎ委員会は21日、朴槿恵(パク・クネ)政府が推進する5ヶの国政目標と21ヶの国政戦略、140ヶの細部課題を発表したが、経済民主化は国政目標から脱落した。

 公取委は朴槿恵当選人の公約どおり経済民主化が推進されれば、‘公正な市場経済秩序確立’のために強大な権限を発揮する部署だ。 だが、経済民主化という単語自体が国政目標・戦略・課題などから消えた。 その代わり‘原則が正しく守られる市場経済秩序確立’という新しい表現が‘働き口中心の創造経済’という一番目の国政目標を達成する下位戦略として設定された。

 国政目標を発表する業務引継ぎ委員会記者会見場で記者たちは3回も 「なぜ経済民主化が国政目標から抜け落ちたのか」と尋ねた。 国政企画調整分科引継ぎ委員であるカン・ソクフン議員は「‘原則が正しく守られる市場経済秩序確立’は経済民主化より広義の概念で、今後も2つの用語は一緒に使う予定」と話した。 経済1分科幹事であるリュ・ソンゴル議員は「国政目標に関連事項を全て羅列することはできず、経済パート国政目標の下に国政課題として含ませた。 経済民主化の実践意志とは関係ない」と語った。

 ‘表現が変わっただけで、経済民主化公約は細部実践課題として反映した’という業務引継ぎ委員会の説明は、‘なぜ経済民主化が国政目標から抜け落ちたか’という質問の答にはならない。 ‘経済民主化’という表現は、大統領選挙当時‘福祉’とともに朴当選人の‘代表ブランド’であった。

 朴当選人は昨年7月 大統領選挙出馬を宣言しながら経済民主化を‘国民幸福のための3大核心課題’の内の筆頭に挙げたし、11月18日のビジョン宣言式でも‘働き口と経済民主化’を3大国政指標の一つとすると公約した。 選挙期間に中央選挙管理委員会が候補者情報として数え上げた‘朴槿恵 核心公約’ 1番も‘経済民主化’であった。 そうするうちに選挙直前に発刊された大統領選挙公約集には10大公約の9番に下がり、新政府スタートを控えて国政目標から脱落した。

 このような変化は国民に選挙での票は巻き上げて、選挙が終われば捨ててしまったと受けとられる余地がある。 財閥と政・官界にも朴当選人の経済民主化推進意志が弱まったという意味に解釈されかねない。 対官業務を担当するある大企業役員は 「当選人の意志がどうであれ、外から見るには確かに朴当選人の考えが変わっていると見える。 公正取引委員長に誰がなるかを見守らなければならないが、(成長論者と評価される)経済副総理の人選もそうで、朴当選人の(国政運営)優先順位が変わったようだ」と話した。 キム・サンジョ漢城(ハンソン)大教授(経済学)は「昨年11月から朴当選人が成長と経済民主化のツートラックを強調したが、当選後には経済民主化と関連して具体的な話をしたことがない。 国政目標から抜いたのは、官僚と財界などに‘朴槿恵も押せば引っ込む’というメッセージを与えたわけだ。 今後さらに勢いよくロビーが入ってくるだろう」と話した。

 セヌリ党からも朴当選人の経済民主化推進意志が弱まったのではないかという憂慮が出てきた。 イ・サンイル スポークスマンは論評して「経済民主化意志が後退したのではないかという指摘に留意しなければならない。 不必要な誤解が生じないよう業務引継ぎ委員会がより積極的に説明し、新政府は各種経済民主化措置を取らなければならない」と明らかにした。 パク・ヨンジン民主統合党スポークスマンは「経済民主化関連課題を後順位に配置したことは、核心大統領選挙公約違反を越えて、大統領選挙期間の経済民主化の話が全て嘘であったという論難を持たらすだろう。 約束違反政治家たちの旧態政治」と攻撃した。

チョ・ヘジョン、アン・ソンヒ、クァク・ジョンス記者 zesty@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/575027.html 韓国語原文入力:2013/02/21 22:40
訳J.S(1888字)

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